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不動産管理会社とは|一生の投資パートナーと出会う3つの極意

不動産管理会社

 2019/2/18 更新

賃貸管理

『不動産管理会社』と『賃貸仲介会社』の違いを知っていますか?不動産管理会社とは、物件の管理や資産価値の維持を主な業務にしているのに対して、賃貸仲介会社は入居者を集めてから契約を結ぶまでの一連の流れを主な業務としています。

そして、不動産投資を成功に導くためには、この『不動産管理会社の選び方』がキーポイントとなります。「大手だから」「広告をよく見るから」といった安易な理由で会社を選んではいけません、なぜなら、安易に不動産管理会社を選んでしまった結果、不利益を被ってしまった投資家が多数存在しているからです。

そこで本記事では、不動産管理会社の概要や特徴、そして一生の投資パートナーにふさわしい適切な不動産管理会社の選び方を3つのポイントに絞って解説していきます。不動産投資を成功に導くためにも、ぜひご参考ください。

1.不動産管理会社とは?

そもそも、『不動産会社』と呼ばれる大きなカテゴリーがありますが、これを大きく2つに分けると『管理会社』と『仲介会社』に分かれます。本章では、この『管理会社(不動産管理会社)』を深く知っていただくために、3つのポイントに絞ってご紹介していきます。なお、仲介会社には売買を専門にする会社と賃貸を中心とする会社がありますが、この記事では賃貸仲介会社と管理会社との比較を行っていきます。

1−1.不動産管理会社とは

不動産管理会社とは、物件の管理や資産価値の維持を主な業務にしている会社のことを言います。物件の管理と維持の業務内容を大別すると、「賃貸管理」と「建物管理」の2つに分類されます。例えば、クレーム対応や家賃の管理は「賃貸管理」に含まれます。一方、清掃業務や設備の点検、メンテナンス等は「建物管理」に含まれます。

ただし、管理会社によってはこれらの業務を一部しか行わないケースもあります。どういうことかと言うと、不動産管理会社の業務の内容は「管理委託契約」の内容に帰属するということです。たとえば、管理委託契約の内容に、『入居者対応は行わない』と記載されているのであれば、入居者からのクレームなどの対応は受け付けてくれないのです。

このように、一般的には物件の管理と維持を主な業務にしていると言われている不動産管理会社ですが、その実態は会社ごとに内容が異なるということになります。このような会社ごとの業務内容の相違が、管理会社と仲介会社の違いを不明確にしている原因かもしれません。ちなみに、仲介業務を行っている管理会社も存在しています。

賃貸管理建物管理
入金管理・送金管理日常清掃
家賃滞納の対応エレベーター保守メンテナンス
家賃明細の作成水槽点検
クレーム対応消防点検
緊急トラブル対応植栽管理
法律関係の対応修繕工事計画の立案、実施 etc…
リフォームの発注
退去時の立会い etc…

(※より詳細な業務内容は2章よりご紹介しています)

1−2.不動産仲介会社とは

不動産仲介会社とは、入居者を集めてから契約を結ぶまでの一連の流れを主な業務にしている会社のことを言います。もっとシンプルに言うならば、入居者と大家さんとの間に立って、物件の紹介を行う会社のことです。具体的には以下のような業務内容を行います。

不動産仲介会社の業務内容

  • 物件の査定
  • 物件の宣伝(自社サイトや賃貸ポータルサイトへの物件情報のアップなど)
  • 物件紹介と下見の日程調整、また現地のご案内
  • 契約業務(契約資料の作成や決済対応も含む)

このように、不動産管理会社と比べると、業務の内容が異なることがわかるかと思います。ただし、先ほどもお伝えした通り、これらの仲介業務を不動産管理会社が行うケースもあります。

1−3.不動産管理会社(賃貸管理会社)は本当に必要か?

結論から言うと、不動産投資を行うのであれば不動産管理会社(賃貸管理会社)に業務を委託することをおすすめします。その理由は単純で、すべての賃貸管理業務を自分でやろうとすると、相当な労力と時間がかかってしまうからです。

上記に記載した業務内容を一人でやろうとすると、それぞれの専門知識が必要になる上に、法律に関わる重要な備えをしておかなければいけないケースもあります。それを踏まえると不動産管理会社(賃貸管理会社)に業務を委託するべきだと考えます。

一方、建物管理については、区分所有のマンションを購入した場合、選択の余地はなく、建物管理会社に建物管理を委託することになります。なお、1棟アパート・マンション投資のように、1人のオーナーが1棟まるごと所有する場合は、自分自身で建物管理を行うことが可能です。ただし、その場合にも専門的な知識やノウハウが必要なことから、実質的には各業務をそれぞれの会社に委託するという形になります。

ちなみに、不動産管理会社(賃貸管理会社)に委託した場合の費用は、毎月の家賃に対して3%〜5%の手数料を支払うケースが一般的です。仮に毎月10万円の家賃が振り込まれているのであれば、3000円〜5000円の手数料がかかります。数多くある管理業務をこの価格帯でやってもらえるのであれば積極的に活用しましょう。

2.不動産管理会社が行う5つの業務

不動産管理会社の行う業務は、「賃貸管理」と「建物管理」の2つに分かれますが、それぞれ分解していくと、さらに5つの業務に分かれます。詳細は下記よりご紹介していきます。

2−1.賃貸管理(入居者管理)の主な業務

①家賃の管理

家賃の振り込み確認や、オーナーへの送金、家賃明細書の作成を行います。もし、入居者からの入金が一定期間確認できない場合は、家賃滞納として対応を進める場合もあります。家賃滞納があった場
合には、以下のような流れで対応することになります。

⑴手紙や電話、メール等による支払いの通知
⑵訪問
⑶契約の解除
⑷請求の訴訟
⑸強制執行

家賃滞納の程度によっては、管理会社だけで対応できないこともあります。その場合、弁護士などの専門家を通じて解決の策を講じることがほとんどです。

②トラブル・クレーム対応

トラブルやクレームの内容も多種多様ですが、問い合わせ件数もかなりの数に上ります。当社では17,000戸の物件を管理していますが、コールセンターには毎月500件程度のトラブルやクレームが寄せられます。不動産に関わるトラブル・クレームは例えば以下のようなものがあります。

・設備の故障や不調に関わるクレーム
・騒音や臭いなどの近隣住民や近隣環境に関わるクレーム
・入居者同士のトラブルに関わるクレーム
・退去時の敷金返還などのトラブルに関わるクレーム
・鍵の紛失特に強調して表現したい際にご利用ください。

③契約管理

契約の更新や退去の手続きを行います。具体的には以下のようなサイクルで行います。 

⑴入居者の更新意志を確認する
契約終了6ヶ月前〜2か月前の間に書類を送付し、更新意思の確認を行います。

《更新の場合》
→更新に必要な書類等の準備をします。更新料の受け取りや保険契約の更新が必要な場合は、これらの手続きも漏れなく行う必要があります。

《退去の場合》
→退去時の立ち会いの際に室内の現状把握を行い、修繕などの原状回復方針を決定するのと同時に、借り主との費用負担割合を調整し、クリーニングなどの修繕作業の手配を進めます。

⑵入居者の募集
退去になった際には、新たな入居者を募集します。入居者の募集は、賃貸管理会社も行うことがありますが、主として賃貸仲介会社が行います。そのため、どれだけ多くの賃貸仲介会社とネットワークを構築できているのかが、早期の空室解消のポイントになります。

2−2.建物管理(物件の管理)の主な業務

①設備の点検

不動産の点検業務が義務化されますが、これを「法定点検」と呼びます。具体的には以下の3つに分かれます。

⑴消防設備の点検
消防設備の点検は「消火設備」「警報装置」「避難設備」「消防防水」「消火活動上必要な設備」の5つに分類されます。これらすべての点検と、問題なく利用できている旨を管轄の消防署長へ報告します。詳細な機器の点検を年に2回、総合的な点検を年に1回行います。

⑵貯水槽の点検
貯水槽の衛生面の点検を行います。こちらは年に1回の点検が義務づけられています。

⑶エレベーターの点検
エレベーターの故障や不備等の点検を行います。エレベーターの点検は法定上、年に1回行う必要があります

②共有スペースの清掃

清掃業務には、廊下の清掃や雑草の処理、電球の変更などが含まれます。清掃業務の頻度は管理会社によって異なるので個別での確認が必要です。入居者に気持ちよく住み続けてもらうためにも、週1回程度で清掃してもらえると理想的です。

3.不動産管理会社を選ぶ3つの極意

不動産管理会社(賃貸管理会社)の選定は、今後の投資効率に大きく影響します。ここでは、不動産管理会社(賃貸管理会社)の選び方のコツをご紹介していきます。

3−1.賃貸付けの強さを確認する

賃貸付け(いわゆる集客)の強さを確認しましょう。確認する際の目安となるのが入居率です。早期の空室解消に自信がある会社ほど、ホームページや会社案内で入居率を表示しています。一般的に、入居率は次の計算式で計算します。

1- 空室/管理戸数 ×100

ただし、賃貸管理会社によっては、引っ越しシーズンのピークである3月だけの入居率だけを表示したり、自社ブランドにマンションに限った入居率であったり、空室が1ヶ月経過してはじめて「空室」とカウントするなど、計算方法は様々ンです。
入居率を確かめる際には、入居率の算定基準まで確かめておくことが大切です。

間違っても、管理手数料の安さや、サービスの種類で比較してはいけません。不動産経営を確実に成功させるために必要なのは、第一に入居者を獲得することです。

3−2.滞納家賃の回収能力を確認する

滞納された家賃を素早く回収することも、不動産管理会社選びの大切なポイントです。

滞納は空室と同様に、家賃が途絶えてしまうので、長期にわたると不動産経営自体が破たんしかねません。滞納回収に強みを持つ不動産管理会社か確かめるには、「2か月以上の滞納件数が何件あるのか」聞くことです。

1ケ月以内の滞納は入金を忘れてしまっているケースもありますが、2か月連続の滞納は長期化につながる可能性があります。 月末時点で2か月以上滞納している割合は全国で1.5%程度です。(例:管理戸数10,000戸の場合、滞納件数150戸)(日管協短観より)

この数値を目安に滞納率を確認してみましょう。

3−3.トラブル対応力を確認する

漏水や騒音トラブルの解決に時間がかかってしまうと、入居者が退去することになり、空室が発生してしまいます。

そのため、入居者トラブルの解決も、不動産管理会社選びの重要なポイントです。

この入居者トラブルの解決能力については、入居者専用コールセンターの設置の有無や管理スタッフの人員数があげられます。ちなみに当社では約17,000戸の管理物件を約100名で管理しています。管理戸数あたりの人員の目安として活用ください。

4.契約を交わす際の注意点

あなたに合った不動産管理会社を見つけることができたとしても、まだ油断してはいけません。契約内容に理解の相違があると、結果的に投資効率が下がってしまう可能性があります。適切な投資効率を保つためにも、ここで紹介する注意点は必ず抑えておきましょう。

4−1.業務範囲を確認する

不動産管理会社の業務の内容は「管理委託契約」の内容によって変更になるケースがありますので、必ず業務を委託できる範囲がどこまでなのかを確認しておきましょう。当然、業務範囲によっては費用が想定よりも高くなるケースがあります。詳細な費用の確認は必ず行うようにしましょう。

ちなみに、毎月の手数料以外にどのような場面で費用がかかるかも確認する必要があります。入居者を募集する際に、募集手数料はかかるのか。更新時の手数料は半月分なのか、ひと月分なのか等、毎月の費用のほかにも、別途費用が発生する場合があるのでこちらも事前に確認しておきましょう。

4−2.解約条件を確認する

不動産管理会社との契約を解除する際に、想定していなかった違約金が発生してしまうケースがあります。たとえば、2年毎の契約を中途解約する際に、半年分の家賃を違約金として請求されることもあります。そもそも、契約書に中途解約の条項がない場合すらありますので、必ず解約条件は確認しておきましょう。

4−3.保障内容を確認する

契約によっては空室時や滞納時に一定額の家賃保証や滞納保証をしてくれるものもあります。ただ、この保証がいつから開始されるのかをしっかりと確認しておくことが大切です。空室や滞納が発生してから、3カ月後に保証がスタートするケースは多々ありますし、保証金額も家賃の全額が保証されるわけではありません。

5.不動産投資スタートアップガイド|おすすめ3記事

不動産投資を始めるには、あらゆる準備が必要です。スタートアップのタイミングにおいて特に重要とされる学びを、以下の3つの記事にまとめていますので、ぜひご確認ください。

⑴不動産投資で成功するノウハウが身につく不動産投資セミナーの選び方

不動産投資を成功させるためには、書籍だけではなくセミナーなどの生の声を聞ける場に参加することが大切です。セミナーを選ぶコツを分かりやすく解説していますのでぜひご確認ください。

⑵初心者が区分マンション投資で安定して稼ぐための方法論

不動産投資をするなら、区分マンションに投資することをおすすめします。その具体的な理由と方法を紹介していますのでぜひご確認ください。

⑶サラリーマンが不動産投資で毎月38万円の不労所得を得る超実践的手法

不動産投資で毎月38万円の収入を得るための実践的な方法がまとめられています。この記事に描かれている内容を腑に落とすことができれば、不動産投資で成功する確率はぐんと上昇することでしょう。

6.まとめ

不動産投資をするにあたって、不動産管理会社選びは非常に重要なポイントになります。一生の投資パートナーを選ぶということになりますから、的確なポイントを抑えた上で選定するように心がけましょう。

・賃貸付けの強さを確認する
・滞納家賃の回収能力を確認する
・トラブル対応力を確認する

上記3つの選び方を守っていただければ、少なくとも後悔のない管理会社選びができるかと思います。安心して任せられる不動産管理会社選びさえできれば、あとは物件の選定や実践的なキャッシュフローの構築法を知るだけです。ぜひ本記事をあなたの今後の判断に役立ててください。

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