不動産投資をこれからはじめる初心者は、区分マンション投資からスタートすることがおすすめです。
ただ、一方で区分マンション投資のリスクや危険性を語る書籍やWEBページを見かけることもあります。
実際の本当のところはどうなのでしょうか。ひとことに区分マンション投資といっても、新築なのか中古なのか、立地は大都市圏なのか、それとも地方・郊外なのか等、区分マンションのなかでも種類は様々です。
だからこそ、同じ区分マンション投資に関して書かれているものであっても、見解がわかれることになります。
そこで、この記事では不動産投資の初心者が区分マンション投資で成功できるよう、区分マンション投資の分類から購入時の注意点、具体的な物件の選び方までいちからわかりやすくお伝えしていきます。区分マンション投資で安定して利益を得たい方は必ずこの内容を押さえておきましょう。
不動産投資体験談
目次
1.区分マンション投資の4つの種類
区分マンション投資は新築なのか中古なのか、そして立地が大都市圏なのか、地方・郊外エリアなのかという2軸によって、4つに分類することができます。
1-1 新築・大都市圏
価格 ★ / 収益性 ★ / 安定性 ★★★
新築の区分マンションで立地が大都市圏にある場合、物件の価格は高額となります。都内であれば3,000万円以上、都内の中でも特に立地の良い場所であれば3,500万円以上するワンルームマンションも出てきています。
投資区分マンションの収益性は以下の計算式で求められる利回りを用います。
この投資利回りも、価格が高い分だけ大都市圏の新築区分マンションは低くなり、収益性では他の区分マンション投資に劣ります。ただ、大都市圏に立地しているので賃貸需要は安定しており、空室リスクを抑えることができるので、安定して利益を得ることができます。
1-2 中古・大都市圏
価格 ★★ / 収益性 ★★ / 安定性 ★★★
中古の区分マンションの最大の特徴は、手ごろな価格です。新築の区分マンションと比べて2割から3割程度価格は安いため、収益性の目安となる投資利回りも高くなります。
また、立地が大都市圏にあれば、賃貸需要も見込めるので、長期にわたって安定収入を得ることができます。
1-3 新築・地方/郊外
価格 ★★ / 収益性 ★ / 安定性 ★
地方や郊外に立地している新築の区分マンションは、大都市圏のマンションに比べて手ごろな価格で購入することが可能です。ただし、あくまでも新築と比較して手ごろなだけで、中古と比べてしまうと見劣りします。また、立地も賃貸需要が強いといえない地方や郊外にあるため、空室リスクも高くなります。
1-4 中古・地方/郊外
価格 ★★★ / 収益性 ★★★ / 安定性 ★
立地が地方や郊外にあり、中古の区分マンションは4分類のなかでも最も価格が安く、利回りも高くなります。投資利回りは高水準ですが、家賃自体は2万~3万円程度のマンションも多く、エアコンや給湯器などの設備故障や内装工事費がかさんでしまうと、年間の利益を吐き出すことになりかねません。また、立地も賃貸需要が強いとはいえず、空室が長期化する恐れもあります。
2. 成功する区分マンション投資の条件
区分マンション投資で安定して利益を得るためには、さきほど確認した4分類のうち、「中古・大都市圏」の組み合わせを選ぶことです。
中古の区分マンションは新築と比べて価格が手ごろで、その分高い利回りを期待することができます。また、大都市圏であれば人口も多く、それだけ空室期間を短縮することができ、長期にわたって安定して家賃収入を得ることが可能です。
さらに、大都市圏のなかでも立地を、東京23区内の駅徒歩10分圏内にすることで、より一層空室リスクを抑えることが可能です。大阪や名古屋、福岡であれば空室リスクは少ないかもしれませんが、人口減少時代に入った日本で今後もマンション経営で利益を上げ続けるためには、都内23区に絞ったほうがより安全です。
3.区分マンション投資で成功するための物件選び
ここからは都内23区の中古の区分マンションのなかでも、さらに安定して家賃収入を得るための3つの条件をまとまめました。物件選びの際の指標に活用しましょう。
3-1 昭和56年以降の新耐震基準の区分マンション
地震リスクに備えるためには、昭和56年に施行された新耐震基準で造られた区分マンションに投資をすることです。
新耐震基準は「震度6強の地震でも建物が倒壊せず、中にいる人の安全を確保できる基準」と定められています。実際に阪神・淡路大震災においても、新耐震基準の分譲タイプのワンルームマンションの倒壊は1棟もありませんでした。
地震リスクに備えるためにも、新耐震基準の区分マンションを選びましょう。
3-2 総戸数の目安は20戸
マンションオーナーは将来の修繕に備えて、毎月修繕積立金を建物管理会社に支払います。
修繕にあたっては全オーナーから集めた積立金が原資になるので、総戸数が多いマンションほど、一戸あたりの負担も軽減されます。なお、修繕積立金の目安は平米あたり約200円です。
将来の修繕積立金の値上がりリスクを抑えるためにも、総戸数は20戸を目安に考えましょう。
3-3 最低面積は16平米以上
狭すぎる区分マンションは融資が受けられないことがあります。融資が受けられないマンションだと、たとえあなた自身が区分マンションをローンを使わずに現金で購入できたとしても、次の入居者も融資を受けられませんので、売却先が限られてしまいます。
また、なかには12平米程度しかないようなアパートもありますが、こうした物件は入居者が限定されるため、入居が付きづらいというデメリットもあります。一部屋の広さは16平米以上を目安にして、区分マンションを選びましょう。
4. 区分マンション投資のメリット
ここからは、区分マンション投資のメリットについて確認していきます。よくメリットを理解して区分マンション投資を検討しましょう。
4-1 少額の投資資金でスタートできる
東京23区内の中古ワンルームマンションの場合、投資用ローンを利用できるので、100万円程度の自己資金で投資をスタートできます。
ローンが利用できたとして1棟アパートマンションのように、不動産価格が高額な場合には、多額の自己資金が必要になります。この点、少額の自己資金でスタートできる区分マンション投資は、自己資金が少ない方でもはじめやすいというメリットがあります。
4-2 借り入れリスクをコントロールできる
区分マンションは1棟アパートマンションのような投資金額の大きな案件とは異なり、比較的手ごろな価格で投資をはじめることができます。
区分マンションの価格自体が安いので、購入にあたって利用するローン金額も低くなり、結果として借入リスクもコントロールしやすくなります
4-3 生命保険の代わりになる
投資用ローンにはマイホームローンと同じように団体信用生命保険がつきます。団体信用生命保険は、借主に万が一のことがあったときに、ローンの残債がすべて完済されて、遺族にローンのないマンションを遺すことができる仕組みです。
ローンのないマンションですから、家賃収入はまるまる手元に残り、まとまった現金が必要な場合には、売却して換金することも可能です。
一般の生命保険は万が一の保障を得るためには、毎月保険料を支払う必要がありますが、区分マンション投資ならば毎月家賃収入を得ながら、万が一の保障を得ることができます。
4-4 リスクを分散できる
同じ金額を区分マンションと1棟アパートに投資をする際、様々な立地の区分マンションに投資をしたほうが、空室リスクを軽減することができます。
たとえば、これが1棟アパートマンションにしか投資をしない場合には、近隣にあった大学や工場が移転した場合、アパート全室が影響を受けてしまいます。
これが区分マンションを立地を分けて投資をしていた場合、影響をうけるのは1室のみです。
4-5 老後の年金代わりに最適
区分マンション投資をして得られる家賃収入は、将来不足する年金の助けとなります。
特に、家賃収入は入居者がいれば毎月安定して入ってくるので、株式投資のように利益を発生させるために売買する必要はありません。
区分マンションを所有しているだけで、安定して利益をあげることが可能です。都内区分マンション投資をすれば、毎月手取りで5万円~8万円程度の家賃収入を手にすることができます。
5.区分マンション投資は賃貸管理会社選びが重要
区分マンション投資で安定的して家賃収入を得るためには、空室が発生した時に、素早く次の入居者を決めてくれる賃貸管理会社と契約することが大切です。
区分マンションの購入にあたって、多くの物件を検討する方はたくさんいますが、購入後の管理まで気にする方はほとんどいません。
しかし、空室解消力はどの賃貸管理会社でも同じではなく、管理会社によって様々です。同じ立地の同じ区分マンションでも、会社によって早く次の入居者が決まることもあれば、空室が長引くこともあります。
空室期間中のローン返済はあなた自身で行う必要があります。自宅ローンの返済に加えて、投資用ローンの返済も何ヶ月も続くようであれば、区分マンション投資自体が破たんしてしまいます。
物件選びも重要ですが、空室を早期に解消してくれる賃貸管理会社を見極めることも同じように重要です。
賃貸管理会社を選ぶ際の目安となるポイントは以下の通りです。
- 空室期間
- 入居率
- 滞納率
- 社員数
- 創業年数
より詳しくは、「賃貸管理会社ランキングだけではわからない管理力の見分け方」の記事を参考にしてください。
まとめ
あらためて区分マンション投資で成功するためのポイントをまとめました。区分マンション投資を行う上でぜひ参考にしてください。
- 中古
- 東京23区内の駅徒歩10分圏内
- 新耐震基準
- 総戸数20戸以上
- 入居者募集に強い賃貸管理会社
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