あぁ…今日もうまくいかなかった…。
株式投資を行っていると上がったり下がったりしますよね。特に、うまくいかなかった時、何がいけなかったのか?誰に相談すればよいか?多くの方が悩まれることだと思います。
そんな時、心強い味方がいることを知っていますか?それが株の「相場格言」です。この格言は、先人が数多の失敗を繰り返したどり着いた、いわば「正解」とも言えるものです。
今回は、株の取引を行なうシーン別に、「迷った時」「落ちた時」「悲しい時」、それを勇気づけたり、指針となるような格言を集めました。
ぜひこの格言を心に刻んでいただき、必要になった“その時”に思い出していただけますと幸いです。
不動産投資体験談
目次
1章 株の相場格言とは、先人たちの生きた知恵
株の格言とは、株取引で重要なことを短い言葉にしたもの、と定義することができます。これを特に「相場格言」と呼びます。現在、株の世界で使われている相場格言は、100や200では収まりません。
しかし、ただの“言葉”としてしまうのにはあまりにももったいないものです。
格言というものは、過去、成功と失敗とを繰り返してきた多くの先人たちが、なんらかの法則を見つけ、言葉にした、いわば “先人たちの生きた知恵”と呼べるものなのです。この中には成功のヒントが隠されています。
2章 シーン別とっておき格言20選
2−1 心に余裕を持つための準備編5選
|相場は明日もある
焦って今日(今)取引をせずとも、明日でもチャンスや取引時がある、という意味。情報を集め、じっくり考えたあとで取引するくらい、心と時間の余裕を持つことが大事ということ。
<教訓>
今がチャンスと思って、手を出して、痛い目をみたことはありませんか?「明日は今日よりも良い日!」と考えるくらいのゆとりを持ちましょう。取引前には一度深呼吸して冷静になることをお勧めします。
|木を見て森を見ず
自分の買いたい銘柄、買った銘柄ばかり気にしてしまうこと。全体の相場や流れ、競合の情報など、様々な情報を様々な角度から、広くその場を見ることが大事。
<教訓>
目先の利益ばかり追うことを気にしていると、そこではないところから損が発生することがあります。日経平均株価や世界経済、競合、同業種などの株価にも目を向けるようにしましょう。
|株を買うより時を買え
大事なことは「株」そのものではなく、タイミングということ。いくら良い株だとしても、買い時売り時を間違えると損が出てしまう。悪い株でも、タイミングさえ良ければ利益になる。
<教訓>
タイミングを掴むには、たくさんの経験と知識が必要となります。そのためには、株の知識を学ぶのではなく、少額でも実際に取引を行い、流れと売買の感覚を得ることが必要となります。失敗覚悟で、多くの経験を積みましょう。
|風が吹けば桶屋が儲かる
ある事柄が発生し、それが、一見すると関係のないことが関係の無い場所を巡り巡って影響を与えるという意味。株でも同じことが言え、関係ないと思っていた値動きなどが巡り巡って、自分に関係している株に影響を与えること。
<教訓>
思いもよらないところから、相場に影響を与えるのが株の怖いところ。自分に関係のあるところだけに注目するのではなく、広く全体を見通すことが重要。また、予期しない損害は、巡り巡って発生したものである可能性もあることから、“気にしなくて良い”ともとることができます。
|売り買いは腹八分
売りも買いも、最高値・最安値で取引しようとせず、8割程度で留めておこう。という意味。もう一つ意味があり、資産は全て投資に回さずに、残しておけ、という意味もある。
<教訓>
誰でも“欲”というものは出てしまうもの。しかし、まだ利益が出る、まだ大丈夫、と更なる結果を求めてしまうと判断が遅れ、最良の結果とならないこともしばしば。引き際が肝心です。また、投資というものは、余剰資金で行なうのが基本です。特に、経験の浅い方は、お金も時間もセーブしながら行なうのが肝心です。
2−2 失敗しないための銘柄選び編3選
|人の行く裏に道あり 花の山
人の逆のことを行わないと利益は出せないという意味。相場格言では必ずと行っていいほど出てくる名格言。
<教訓>
多くの人と同じ買い方売り方をしても利益は出せません。他の人が手を出していない銘柄、行わないタイミングでの売買など、あなただけの考え方や動きをすることで、“あなただけの利益”が生まれます。
|遠くて知らないものには手を出すな
自分に馴染みのない、知識の無い銘柄には手を出してはいけない、ということ。
<教訓>
インターネットを使うことで大抵の情報は手に入るようになりました。しかし、そこで調べたことは本当にあなたの知識といえるでしょうか?よく利用するお店・サービス、目にし手にした商品、それがあなたにとって“近いもの”になります。購入すべき銘柄のヒントは、あなた自信のまわりに転がっているかもしれません。身近なモノ・コトに積極的にアンテナを張るようにしましょう。
|銘柄貧乏
目新しい銘柄、テレビや雑誌、インターネットで話題の株に次々と手を出してしまうこと。
<教訓>
メディアで取り上げられている株は、本当に“儲かる株”でしょうか?そうだという可能性は低いです。代表的な格言「人の行く裏に道あり 花の山」を思い出してみてください。これとは全く逆の考えですよね。意識的に、流行りに流されないようにすることが重要です。
2−3 売買で利益を出すために編5選
|三割高下に向かえ
3割上がったら売る、3割下がったら買う、と、予め基準を定めて取引を行なうこと。一般的に3割という数字が転換となることが多いと言われている。そのため、基準は「3割」としている。
<教訓>
もっと上がるだろう、もっと下がるだろうと思って、結局損をしたことは誰しもが経験していることだと思います。迷いは時に、失敗を招きます。3割という利食いの基準を定めることで迷いを防ぎ、安定した利益を確定しましょう。
|株は安く買って高く売る
その言葉のとおり、株というものは、安く買って高く売ることで利益が出る、という株の本質的な格言。
<教訓>
当たり前のことのようですが、これができる人が優秀な投資家であり、多くの方ができないことです。これができない原因の多くが“欲”にあります。この欲を打ち払うためにも、先人達が残した格言を大いに活用しましょう。
|買いやすい時は深呼吸、買い難い時に勇気
周囲がこぞって買っている“好機”と思える時こそ深呼吸して落ち着き、逆に、今が買い時ではないと周囲やメディアが言っている“悪いタイミング”は、逆に勇気を持って買いに踏み切ろうということ。
<教訓>
周囲と同じ動きをしても利益は確定できません。これこそ「人の行く裏に道あり 花の山」です。周囲と反対の動きをすることは、勇気と決断が必要です。自分を律し、自分に打ち勝つことが、成功できる投資家の条件ではないでしょうか?
|二度に買うべし 二度に売るべし
買うときも売るときも、一度で全てを動かすではなく、複数回に分けるのが大事ということ。一度目で様子を見て、それを元に二回目以降の動きを考えることが重要。
<教訓>
行った投資が正しいかどうかは、結果を見なくては判断ができません。そのために、1回目は様子見をしてみましょう。そこで結果を確認し、次にどうするかを決めても遅くはありません。“慎重”と“冷静”を保つ為にも重要な考えです。1度目でダメそうなら手を引く、行けそうなら全力を出す、そのための根拠を1度目で手に入れましょう。
|頭と尻尾は猫にくれてやれ
「頭」と「尻尾」は共に、儲け損ねた天井と底値の利益のこと。これは無いものと思えということ。
<教訓>
天井と底値を求めるのは、運の要素でしかありません。ここで失った利益は、もったいないと思わず、“やっぱりな”と思うくらいの気持ちが大事です。天井、底値を確認してから利益を確定させるくらいの気持ちのゆとりを持ちましょう。
2−4 持つ(待つ)ことも大事編3選
|売るべし 買うべし 休むべし
売ることも買うことも大事だが、積極的に休むことも大事ということ。
<教訓>
時間に追われ、緊張感を持ったまま売買を繰り返すようでは、勝てる投資も勝つことができません。時には休み、相場を分析したり、リフレッシュ・リラックスする時間も作りましょう。こうすることで、冷静になり、次の投資に備えることができるようになります。
|「もう」はまだなり、「まだ」はもうなり
相場はあなたが考えている通りの動きをしない、という格言。「もう」天井だろうと思っていてもまだ上がったり、「まだ」底値じゃないだろうと思っていると、それが底値になっていることもある。
「人の行く裏に道あり 花の山」と双璧をなすほど有名な格言でもある。
<教訓>
あなたが考えている「もういいだろう」、や「まだだろう」、は必ずしも正解とはなりません。むしろそうならないことが多いはずです。自分がそう判断を持ったときは、必ず深呼吸し冷静になってから決断しましょう。
|咲いた株から散って、散った株からまた咲く
株も花と同じで、先に買われた株から大きくなり、いずれ天井を迎える。人気のある株でも、永遠に上がり続けることはできないという意味。
<教訓>
どんなに優良な株で人気があろうとも、その人気と高値は永遠には続きません。また、内容が劣る株でもいつかは見直される時が来ます。その株もまた、いつかは天井がきて……その繰り返しです。一つの株に固執することなく、広くアンテナを張りましょう。
2−5 その勝負、ちょっと待った編4選
|仏の顔、閻魔の顔も三、四度
好材料、悪材料、どちらも回数を重ねると、その影響は薄くなる。その回数の目安が3〜4回という意味。
<教訓>
株は、いつまでも同じ評価には留まっていません。いい材料、悪い材料が出されても、3〜4回を目処に、株も気持ちも切り替えていきましょう。良い材料が出されても気を抜くこと無く、また、悪い材料が出されても、すぐに諦めることなく、タイミングを見極めることが重要です。
|相場はすぐに止まらない
言葉の通り、相場は一度動くとすぐには止まらない。多少の金利引き上げ/引き下げでは、その動きが反対に振れることは無い。
<教訓>
相場は大勢の投資家たちの心理を表しています。誰かがいいと思えば、同じように思う方が大勢います。その逆もしかりです。ただし、その動きはいつまでも続くわけではありません(仏の顔、閻魔の顔も三、四度)。まずは落ち着いて場を見極めましょう。
|江戸の仇は江戸で討たず、長崎で討つ
その場で負った損を、その場で取り返そうとするのではなく、別の日、別の場所で行なおうという意味。
<教訓>
損を出してしまうと、誰しもがショックを受け、取り戻そうと考えます。しかし、そのショックを受けた状態は、いつものあなたと言えるでしょうか?相場は明日もありますので、なぜ損が出たのか?どうすればよかったのか?を時間をかけじっくりと考え、別の機会に挑戦することで吉と出ることがあります。
|賢者は考えを変えるが、愚者はけっして変えない
株で成功できる人は、間違い、失敗を潔く認め、次に活かすことができる。失敗する人は、己の考えが正しいと思い込み、成長、成功はできないということ。
<教訓>
相場は常に動いており、成長したり衰退したりする、生き物のようなものです。一つの固まった考えでは、それに柔軟に対応するのは難しいものです。間違いは間違いと認め、また、正解はいつまでも正解と思わず、常に新しい考え方を持つようにしましょう。
3章 こんな時こそ格言を思い出そう
これまでご紹介してきた格言は、頭の中に入れておくだけではなく、相場と対峙しながら実際に使うことで、その言葉の本当の意味、価値を感じることができるでしょう。シーンごとに、ぜひ思い出してみてください。
3−1 成功している時
成功に進んでいる時こそ、油断せずに冷静に相場を見極めましょう。
そんなときに使える格言です。
・売り買いは腹八分
・三割高下に向かえ
・「もう」はまだなり、「まだ」はもうなり
・咲いた株から散って、散った株からまた咲く
共通することは、株価が上昇“し続ける”ことは無いということです。必ずいつかは天井に達します。利益はそこそこにすることが重要です。勝っている時こそ欲が出てしまうものですよね。自分の中でルールを決め、そこに達したら手を引く。そして、それ以上上がっても、もったいないとは思わないことが、欲をコントロールする秘訣です。
3−2 失敗した時
株価が下がり、損が出てしまうと、どうしても焦って、冷静にいられなくなって、更に失敗するものですよね。相場格言は、そんな失敗を教訓にし、後世に残そうとしたものが多くあります。痛い失敗を経験しているその瞬間こそ、格言を思い出してみてください。
・相場は明日もある
・江戸の仇は江戸で討たず、長崎で討つ
・賢者は考えを変えるが、愚者はけっして変えない
共通することは、失敗しているときは、まずは落ち着くこと。一度、しっかりと冷静になりましょう。こうすることで、相場を改めて見直すチャンスが生まれます。感情に任せてすぐに動くのではなく、なぜ今失敗に向かっているのか?何がいけなかったのか?を分析することが重要です。立て直しはそれからでも遅くありません。
4章 格言から学ぶ成功者の法則
相場格言から導かれる成功者の法則とは、
人の行く裏に道あり 花の山
この格言がそのまま表しているといっても過言ではありません。成功者は、大勢の人と違った動きをします。相場とは、何度もお伝えしてきたように、投資家たちの心理が現れたもの。成功者は、この大勢の動きに合わせてしまうと失敗することを理解しているのです。
一般的な多くの投資家たちは、
・天井、底値を狙います
・損が出たら冷静さを失い、すぐに取り返そうとします
・利益が出たらずっとそれを保持したがります
・眼の前のこと、瞬間のことを重視します
これまで挙げた格言を見直してみると、これらの逆を言っていることが分かります。また、そうすることで心にゆとりを持ち、常に冷静に、広い視野で相場を捉えることができることを知っています。
ただ、この成功者も、数々の失敗や苦難を経験し、その度に格言を思い出し、少しずつ成長していったに違いありません。
大勢の動き、考え方の逆をいくには、時に勇気と決断が必要となります。そんなときは、この格言を頭に思い浮かべてみてください。
5章 「卵は一つの籠(かご)に盛るな」は投資全てにおける名格言
株式投資を行っている方は、他にも投資や資産運用をしているかもしれません。また、これから挑戦しようとしている方もいらっしゃると思います。
そんな方たちに、覚えていただきたい名格言が、
卵は一つの籠(かご)に盛るな
です。
卵を一つのかごに盛ると、そのかごを落とした際、卵は全部割れてしまいます。そのため、大事な卵は複数のかごに盛り、リスクを分散しましょう。という意味です。
投資に失敗、つまりリスクはつきものです。100%成功する投資は存在しません。そのため、この“分散投資”という考え方は、失敗したときを想定し、常に意識すべきなのです。
卵は一つの籠(かご)に盛るな、分散投資の詳しい解説が記載されたページです。投資初心者や、失敗する傾向にあると感じている方はぜひお読みください。
まとめ
これまでたくさんの格言を見てきました。確かにそうだ、と思える言葉がいくつもあったのではないでしょうか?なぜなら、この格言は、同じような時を過ごしてきた先人の投資家たちが作ったものだからです。
この格言通りに進めても、必ずしも成功するというわけではありません。ただ、その失敗をふまえ、あなただけの“格言”を少しずつでも作っていってみてはいかがでしょうか?それが、成功する投資家への第一歩になるかもしれません。
その第一歩を、これらの格言から踏み出していただければ幸いです。
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