副業解禁の波が日本にも訪れ、様々な会社でサラリーマンを中心に副業ブームが起こっています。
自分の本業を活かしたものを軸にするパターンが主流のようですが、それ以外にも人生が豊かになるような魅力的な副業が数々あります。そのうちのひとつが今回のテーマでもある「不動産投資」です。
サラリーマンでも副業として不動産投資ができるのはご存知でしょうか。
不動産投資はサラリーマンの立場や信用をうまく活用することで、大きなチャンスを掴むことが可能です。
そこで今回の記事では、サラリーマンが不動産投資を行いやすい理由や、事前に備えるべきリスクまでをご紹介します。
不動産投資体験談
目次
今「サラリーマン大家」が増えている
以前不動産投資といえば、裕福な投資家が行うイメージが強くありました。
しかし最近では「働き方改革」による副業解禁の流れもあり、平日は本業で忙しいはずのサラリーマンでも不動産投資を行う人が増えています。
不動産投資とサラリーマンはローンの借り入れやその後の管理などでも相性が良く、ぴったりの資産運用法といえます。
サラリーマンに不動産投資がおすすめの理由
サラリーマンの副業として不動産投資は相性が良いと先ほど述べましたが、それは一体なぜなのでしょうか。
サラリーマンが不動産投資に適している理由を4つ紹介します。
銀行による融資を受けやすい
不動産投資を行うときには、まず物件を購入しなければなりません。
中古や郊外の物件でも高額ですし、購入する際には金融機関からの融資が必要不可欠となります。融資に伴って金融機関から審査を受けることになりますが、サラリーマンは本業での定期的な収入があることが評価されやすい傾向にあります。
現在の資産が少なくてもローンを借りて不動産を購入し、定期的な家賃収入で返済を行うことができるので、始めるハードルは他の投資方法より低いともいえるでしょう。
業務内容に関係なくできる
資金運用には株取引など他の方法もあります。
しかし、金融機関やマスコミ関係にお勤めの方の場合、取引に関わる情報をいち早く得られることからインサイダー取引と判断されてしまうこともあります。
不動産投資は業種によって制限を受けるようなことはありません。どのような業種の人でも始めることができるのも、サラリーマンに選ばれているポイントです。
管理の手間がかからない
不動産を購入したあとは実際に物件を管理しなければなりません。
日々の清掃や入居者の募集、住人同士のトラブルの対応などやることは多岐にわたります。しかし、管理運営を専門業者に委託すればこの手間を削減することができます。入居者募集能力が高い業者を選べば、空室によるリスクも抑えることができるでしょう。
管理委託業者に日々の管理を任せれば、不動産を運用しながらも平日はサラリーマンとしての本業に専念することができます。
節税できる場合がある
不動産に投資した場合、条件によっては一時的に取得税や住民税、相続税を節税することができます。
家賃収入から管理費や固定資産税などの経費を引いた純粋な利益が赤字の場合、税金が戻ってくるというシステムがあるのです。
しかし、この場合節税効果が見込めるのは利益が赤字のときのみということを忘れてはいけません。所得税をカットするために赤字になっていては、最終的に運用が立ち行かなくなってしまうおそれがあります。
不動産投資の目的は長期的に物件を運用し収益を得るということにあります。節税になるからといって、利益が赤字になることを見越した運用の仕方は避けるようにしましょう。
気をつけておくべきこと
サラリーマンに最適な不動産投資ですが、良い面ばかりではありません。実際に物件を購入し、運用するためには気をつけなければならない点も多くあります。
信頼のおけるパートナーを選ぶ
不動産投資は物件を購入すればそれで終わりというわけではありません。本業のあるサラリーマンの場合、実際の運用にあたっては管理代行業者に委託することになるでしょう。
管理業者は入居者に対応する窓口となり、実際に物件の管理を任せる大切な存在です。また、空室が出た場合に入居募集を行うのも管理業者となります。
空室期間が長引いてしまうと思ったように家賃収入を得ることができません。また、退室時の清掃や改装にかかる費用が高いとその度にオーナーの負担になってしまいます。このような点に不安のある業者と契約してしまうと、安定して長く不動産を運用することはできません。
信頼のおける管理会社を選ぶことは、物件選びと同じくらい重要といっても過言ではないでしょう。
建物管理を任せきりにしない
専門業者と契約することで業務をある程度委託することはできますが、それに甘んじて全ての運営を任せてしまうと、自分の知らない間に意図と外れた体制になっていたり、騙されたりしてしまうことも考えられます。
不動産会社や委託会社のいいなりになっていては、自分の思い描いた資産形成をすることはできません。本業が忙しいからといって管理をおろそかにしないようにしましょう。
マンションやアパートを一棟買いせず、区分で購入した際には自動的に管理組合にも入ることになります。
組合というと会合に時間を取られたり、人間関係が面倒だったりするイメージを持っている方も多いかと思いますが、円滑な管理・運営のために必要な話し合いが多く行われています。積極的に参加し、関係者と良好な関係を築くことで投資後のトラブルを未然に防ぐこともできるでしょう。
「節税」の甘い言葉に乗らない
不動産投資は節税になると聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
前述の通り、不動産投資では所得税、住民税、相続税が節税の対象になっています。しかし所得税と住民税が節税の対象となるのは、不動産投資による利益が赤字の場合のみです。また、相続税は一定以下の財産の場合基本的には控除となります。
相当の資産家でないと節税対象に当たらないと考えても良いかもしれません。
いくら節税のためとはいえ、赤字での運営を続けていけばいつか資産運用自体が立ち行かなくなってしまいます。
営業トークとして不動産投資の節税効果を語る営業担当者も中にはいますが、その実態をよく調べ、甘い誘いには乗らないようにしましょう。
リスクに備える
不動産投資で最も必要なのはリスク管理能力といっても過言ではありません。
突然の災害で生じた物件の損害・修繕に伴う「災害リスク」や、入居者がいない間家賃収入を得ることができないという「空室リスク」、投資物件の購入時に組んだ不動産投資ローンの利率が変動する「金利変動リスク」など、備えるべきリスクは多岐にわたります。
実際に物件を購入してローンを組む前に、これらのリスクをしっかりと学び、考えられる事態には常に備えておくことが重要です。
空室になることが考えにくい駅近の物件を選び、地震や災害への保証が手厚い保険に入るなど、知識をつけることで未然に防ぐことができるリスクもあるでしょう。
まとめ
平日は本業に専念しなければならないサラリーマンにとって、副業感覚で行える不動産投資は有力な資金運用のひとつです。
融資を受けやすく、管理の手間がかからないことなどもサラリーマンにぴったりといえるでしょう。しかし、実際に不動産投資を始める際に受け身になっていると、自分の思ったような資産形成ができないおそれもあります。
自分から学ぶ気持ちを忘れずに、知識をつけて起こり得るリスクに備えるようにしましょう。