だれもが不動産を高く売りたいですよね。しかし、不動産が周辺の相場以上の金額で売れることはまずありません。相場以上の価格で売れるということは、豪華な設備がついているなど、特殊な事情がない限りありえないのです。
むしろ、様々に理由をつけられて売り出し価格から減額されてしまうことが多いのです。
つまり、一般的な不動産を高く売るということは、当初設定した金額からいかに減額されずに売り切るかということになるのです。
この記事では、買主から減額交渉をされないためのテクニックを7つご紹介します。このテクニックを実践すれば、指値を入れられることを防ぐことができるはずです。
不動産投資体験談
目次
1. 正しい査定金額の確かめ方
買主からの減額交渉を避ける以前に、そもそも不動産会社に査定してもらった金額が妥当なのかどうか確かめる必要があります。素人には不動産会社が査定した金額が正しいのかどうか、判断することは困難です。
そこで、正しい査定金額かどうか確かめるために以下の方法を試してみましょう。
1-1 不動産売却の流れ
査定金額を確かめる前に、すでにご存じの方とは思いますが、不動産売却までの流れをご紹介します。
1-2 査定金額の確かめ方
・セカンドオピニオン
1社の不動産会社からではなく、複数の不動産会社に査定して査定金額の相場観を養っておきます。また、最近ではネット上でも物件の査定金額を確かめることもできます。
・担当者に査定の根拠をヒアリングする
査定金額を出してもらったら、なぜその金額になったのかをヒアリングします。
ヒアリングする際のポイントは、
・同じマンション・エリアの物件、ほかの部屋がいくらで売れているのか
・過去の取り扱い実績の有無
・現地に足を運んでみた感想
最近ではgoogleのストリートビューでも、現地を確認することができますが、当然ですがそれだけではマンションの現況はわかりません。担当者の目で見て確認したうえで査定した金額なのかもヒアリングしましょう。
1-3 査定金額には2種類ある
査定金額には2種類あります。
・一般のお客様に対して販売する査定金額
・不動産会社が物件を直接買い取る査定金額
一般のお客様に対する査定金額ほうが、不動産会社が買い取る金額よりも高くなります。ただ、そのぶん不動産会社が買い取る場合は、現金化のスピードが早いので、急ぎで現金が必要な場合には便利です。
急ぎで現金が必要な場合には、不動産会社が買い取る際の金額も査定してもらいましょう。
2. 減額交渉に負けない物件売却時の7つのテクニック
不動産を高く売るためには、買主からの減額交渉を回避することが大切です。そのためには、物件の印象を悪くしないこと、情報不足などにより、減額交渉の隙を与えないことです。こうして、減額の理由となる箇所を徹底的に潰していきます。ここからは減額交渉を招かないための7つのテクニックをご紹介します。
2-1 写真の撮り方ひとつで印象はガラリと変わる
室内写真を撮影するときのポイントは広角カメラで撮影して、お部屋を広く見せることで印象がガラリと変わります。
こうした写真は広角レンズのカメラを使えば簡単に撮影することができます。
さらに、昼間だけの写真だけではなく夜の写真も撮影しておきましょう。内見の多くは昼間に行われるため、夜の室内の印象はわかりません。だからこそ、夜の写真を見せることで、実際の生活のイメージが付きやすくなります。
こうして撮影した写真を不動産会社に撮影してもらい、インターネット上に情報を掲載する際だけでなく、物件図面にも写真を乗せてもらいましょう。
2-2 近隣の住環境は把握しておく
最も多い不動産購入後のトラブルが『近隣住民トラブル』です。
小さな子供が住んでいる、隣の住人が楽器を演奏している、不特定多数の人間が出入りするなど、自分がこれから住む部屋の住環境には買主も敏感です。
最低限、両隣上下階にどのような住人が住んでいるのか確認して、日常生活を送るうえで問題ないことを不動産会社から買主に伝えてもらいます。
2-3 総会の議事録は保管する
マンションは管理を買え!という言葉があるように、マンションの資産価値を維持するためには、管理が重要です。そのため、マンションの管理が適正に行われているかどうか、買主も大変気にするところです。
だからこそ、マンションの管理状況を報告してくれる管理組合の総会議事録は必ず保管しておきましょう。
マンションの管理は、マンションオーナーが参加する管理組合が委託している建物管理会社が行います。そして、管理組合は毎年必ず管理総会を開催して、総会の議事録を各マンションオーナーに送付します。
総会議事録には、マンションの修繕が計画的に行われているのか、修繕のための積立金が貯まっているかなど、管理の状況が書かれています。さらに今後、修繕積立金の値上げ議案が上がっているのか、また管理の課題についてどのような議論が交わされているのかも分かります。
2-4 指値に負けない担当者の選び方
不動産を高く売るには、信頼のおける担当者を選ぶことが欠かせません。ここでは信頼のおける担当者の見分け方を紹介します。
良い担当者を見分け方
・査定金額の理由をきちんと説明している
同じマンション、同じ間取りで過去に売買事例があったなどの理由を明確に伝えてくれる
・売却理由や残ったローン金額までヒアリングしてくれる
不動産を売却して手数料を稼ぐだけでよければ売主の突っ込んだ事情までは聞いてきません。売主の資産コンサルティグを行うという意識があれば、ローン残債や売却時の税金、売却理由もきちんと聞いてくれます。
・査定金額の提出と同時にクロージングをかけるような担当者は避ける
査定金額を出した後、すぐに売却依頼の契約を進めてくるような担当者は避けましょう
査定金額を出してもらったとしても、その金額で売り出すかどうかは即決できないはずです。それを承知で、追い込むような担当者ではとても信頼はできません。
2-5 内見時の掃除でお客の心をつかむ
室内見学時には必ず部屋を掃除して綺麗にしておきましょう。
中古物件とはいえ、あまりに部屋が散らかっていたり、汚れていると、買主は購入後のリフォーム費用が高額になることを心配します。
女性は台所やお風呂などの水回りは特に気にするので、念入りに清掃をして、水垢は落としておきましょう。シンク内に食べかけの食器が残っているのは論外です。
内見時に悪い印象をもたれてしまうと、減額交渉の確率もぐっと上がります。
2-6 タバコやペット可物件は要注意
タバコやペットの飼育は、減額交渉を招く要因になります。
室内で日常的にタバコを吸っていると壁紙は黄ばみ、ニオイが部屋に染みついてしまいます。これらもリフォームを行えば、壁紙も綺麗になり、ニオイも取れますが、悪印象には変わりありません。
ペットの飼育も同様です。ペットを飼うとニオイが尽きますし、壁紙やフローリングにも傷がつきやすくなります。ペットの飼育ができる物件と言っても、すべての買主がペットを飼うわけではありません。飼育していたとしても、フローリングには傷防止マットをひくなど、対処をしておきましょう。
買主に高額なリフォーム費用をイメージさせるような、部屋にしないということです。
2-7 排水管洗浄は確実に行う
マンションでは定期的に管理組合が主導して、共用部分や室内の排水管洗浄が行われます。こうした排水管洗浄が行われるときは、必ず自身の部屋の洗浄も行いましょう。
なかには、排水管洗浄に立会が必要なことから、実施をしていないオーナーも散見されます。排水管洗浄が実施されていないと、将来の排水管詰まりを招きます。万が一、マンションを売り渡した後に、室内で排水管詰まりがあった場合、買主とトラブルになりかねません。
排水管洗浄の実施状況もきちんと買主に伝えて、定期的なメンテナンスをしっかりと行われ、資産価値が保たれていることを強調しましょう。
まとめ
減額交渉を受けないための方法を突き詰めれば次の3つです。
1. 可能な限り買った時の室内状況を保つ
2. 定期メンテナンスは欠かさず行う
3. メンテナンスの記録を残す
不動産を購入した時から経年劣化は始まりますが、それ以外の部分で価値を下げないよう、日常から気を付けておくことが、不動産を査定金額のまま高く売るコツです。
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