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6つの失敗事例から学ぶ!手堅く稼げるオーナーチェンジ物件の選び方

 2018/8/16 更新

不動産投資

オーナーチェンジ物件は、入居者がいる状態で物件を売買することを言います。

収益物件の場合、オーナーチェンジ物件であれば、入居者がいる状態で取得できるので、購入後すぐに家賃収入を得ることができるメリットがあります。

オーナーチェンジ物件は資産運用の観点からは、高い効果を見込めます。しかし、オーナーチェンジ物件ならではのデメリット、注意点も存在します。

デメリットやリスクを知らずに、ただすぐに家賃が入るからと言ってオーナーチェンジ物件に飛びついてしまうと後で大きなリスクを抱えることになります。

そこで、この記事ではオーナーチェンジ物件の失敗事例とその回避策をまずお伝えし、その後、改めてオーナーチェンジ物件のメリットとデメリットについて確認していきます。

1. オーナーチェンジ物件の失敗事例と回避策

オーナーチェンジ物件の一番のメリットは、購入したその日から家賃が発生することです。

空室中の物件の場合、次の入居者がいつ決まるかどうかはわかりません。ローンで購入していた場合、その間のローン返済は家賃収入を活用できないので、あなた自身が支払う必要があります。経済的な負担に加えて、いつになったら入居者がつくのかという心理的な負担も無視できません。

また、入居者が決まったとしても、物件購入時に不動産会社と約束した家賃で決まる保証はありません。その点、オーナーチェンジ物件であれば安心できます。

しかし、オーナーチェンジ物件であっても注意を怠るとトラブルに巻き込まれるケースも考えられます。そこでは、第1章ではオーナーチェンジ物件の失敗事例から回避策をご紹介します。

1-1 入居者はサクラ!満室経営のはずが半年で虫食いアパートに

地方の1棟アパートの場合、購入してからわずか半年間頬の空室が次々と発生し、虫食いアパートになってしまうことケースがあります。

いわゆる入居者はサクラで、社員や関係者が一時的にアパートの住人となり、物件購入時には満室になるようにしているのです。

買い手にとっては、当初アパートは満室で稼働しているので安心していられます。物件図面にある通りに、利回りもまわっています。

しかし、物件を紹介したあとに悪質な不動産会社は、一斉にアパートからサクラを退去させるのです。そうなると、次の入居者がいつ見つかるのかもわかりませんし、アパート経営は非常に苦しいものとなります。

ポイント

  • 入居実態を確かめる基本は現地調査。ガス、水道、電気メーターがまわっているか確認する
  • 入居者の賃貸借条件をまとめた一覧表(レントロール)で、契約日が最近になって集中していないか、家賃が相場よりも高くなっていないのかを確認する。
  • 不動産の賃貸管理まで行ってくれる不動産会社から物件を購入する。

1-2 契約条件を確認せずにトラブル発生!

オーナーチェンジ物件の場合、入居者の賃貸借契約の内容も新オーナーが引き継ぐことになります。

賃貸借契約のなかには、退去時の入居者負担を一定額のルームクリーニング代に定めているものがあり、過度に入居者優位になっているケースもあります。

こうした場合、オーナーが変わったからといって、入居者との間で新しい契約を行うことはできません。

また、更新料の取り決めも賃貸借契約の内容によって異なります。東京であれば家賃の1か月分が更新料の相場です。契約書の内容によっては、更新料が半月分や少額に設定されていることもあります。

そのため、事前に賃貸借契約書の内容を確認して、退去時の内装費用の負担や更新料の取り扱いについてチェックしておきましょう。

ポイント

  • 賃貸借契約書は「内装費負担」「更新料」の2つを特にチェックする

1-3 退去後に家賃が幅下落!現賃料と相場家賃の差額を確認する

現在の入居者が長期にわたって住み続けている場合、退去して新しい入居者がついた場合、家賃収入額が大きく下落することがあります。

たとえば、10年前から入居している方が退去した場合、5,000円以上家賃が下落してしまうことも珍しくありません。特に、こうした長期入居者が複数人いるアパートの場合はより影響は大きくなります。
一見すると、周辺相場の利回りよりも高くなっている投資物件ほど、家賃が高止まりしている可能性があるので注意が必要です。

ポイント

  • 予期せぬ収入減に備えるために、現入居者と家賃と現在の相場家賃の差額を確認する。

1-4 いるはずの保証人が不在!滞納発生で大打撃

オーナーチェンジ物件では賃貸借契約の内容だけでなく、保証人もそのまま継続することになります。

しかし、保証人が高齢の場合、オーナーチェンジ物件を購入した時点で、すでにご逝去されていたり、連絡がつかなくなっていることもあります。そうなると、なんの保障もない状態の賃貸借契約となり、家賃滞納リスクが高まります。

保証人のかわりに保証会社がついているケースも注意が必要です。

家賃保証会社とは、入居者から手数料をもらって、入居者の連帯保証人になるサービスを行う会社です。これによって、入居者が万が一滞納をしたとしても、保証会社が入居者に代わってオーナーに家賃を立て替えてくれます。

保証会社のなかには、オーナーが変わると保証契約を引き継げないものもあります。こうした場合、滞納リスクを備えるためには、入居者には新たに保証人を設定してもらうか、保証会社に加入頂く必要があります。

ポイント

  • 保証人と連絡が取れるのか、保証能力があるのかを確認する。
  • 連絡が取れない、保証能力がない場合には、新たな保証人をつける。または保証会社に加入頂くよう入居者に働きかける。
  • 保証会社によって引き継げるかどうかが異なるので、事前に確認する。

1-5 室内確認ができない!築古物件ほど変えられない専門設備の有無に要注意

オーナーチェンジ物件は、入居者が住んでいるそのままの状態で売買を行うので、購入前に室内の様子を確認することはできません。

そのため、現入居者が退去した後に室内を確認してみると、フローリングだと思っていた部屋がカーペットのままであったり、メーカーも取り扱いを中止したミニ冷蔵庫、洗濯機が備え付けられているなど、想定外の出費を強いられることがあります。

現在の入居者が退去した後に、物件図面と設備が異なる等の事態が起こったとしても、オーナーチェンジ物件の図面では「現況優先」という表記が記載されているため、販売した不動産会社に注文をつけても、図面通りに改修されることはありません。

ポイント

  • 室内が確認できない分、不動産会社から室内状況の確認をしておく。そのうえで、退去後の不測の修繕等に備えて余裕資金を持つことがおすすめ。

1-6 解約できないサブリース契約物件は選ばない

サブリース契約は、不動産オーナーから不動産会社が賃貸物件を借り上げ、不動産会社は第3者に転貸をすることです。

オーナーにとっては不動産会社が賃貸物件を借り上げてくれるため、空室リスクや滞納リスクから解放されます。しかし、オーナーが直接賃貸物件を貸し出すケースと比較すると、不動産会社から受け取る賃料相当額は1割から2割程度割安になります。

賃貸借契約は貸主よりも借主のほうが立場が弱いとされ、法律上「借主」が手厚く保護されています。そのため、オーナーがサブリース契約を辞めたいからといっても、簡単には辞められません。

このサブリース契約も通常の賃貸借契約と同じようにオーナーチェンジの際にも、引き継がれるので注意が必要です。

空室リスクが少ない都心部の賃貸物件では、サブリース契約の必要性はありません。さらに、サブリース契約のなかには、空室時であっても免責期間を設けて家賃の送金がないケースもあります。

(空室時の免責条文例)
転借人との契約が解除された翌月に、乙は甲への1カ月分の賃料を免責することができる。

ポイント

  • サブリース契約のオーナーチェンジ物件は、契約を解除できるか購入前に確認する。

2.オーナーチェンジ物件のよくある誤解

一般的にオーナーチェンジ物件は、空室物件と比べて売却価格が安くなるといわれています。しかし、投資用ワンルームはオーナーチェンジ物件だからといって、売却価格が安くなることはありません。

自身で住むため居住用マンションであれば、現在の入居者が退去するまでは、居住目的の一般ユーザーに売却することができないため、価格は割安になります。実際、この価格差を利用して、ファミリーマンションのオーナーチェンジ物件を購入し、退去するまで保有し続けて、退去後に一般ユーザーに売却して利鞘をあげる不動産会社もあるほどです。

一方で、投資用ワンルームマンションであれば、自分自身で住むことはないので、購入後すぐに家賃がはいってくるオーナーチェンジ物件はむしろ投資家から歓迎される存在です。
そのため、オーナーチェンジ物件だから価格が安くなることはないのです。

3. 信頼のおけるオーナーチェンジ物件の買い方

オーナーチェンジ物件を購入する際には次の2点を抑えておきましょう。

・仲介物件ではなく、不動産会社の売主物件である
・物件購入後の賃貸管理も行ってくれる会社を選ぶ

3-1 仲介物件ではなく、不動産会社の売主物件である

仲介取引の場合、物件に住んでいる入居者の情報がよくわからないケースがあります。

特に、賃貸管理会社に管理を委託せずに、オーナー自身が自主管理をしている場合、契約書や鍵の紛失があるケースもあり、購入後にトラブルになりかねません。

その点、不動産会社が売主の場合には、現在どのような入居者が入っているのか、賃貸借契約はどのような内容になっているのか、オーナーチェンジ物件をユーザーに紹介するにあたってトラブルがないよう「商品化」してくれています。

3-2 物件購入後の賃貸管理も行ってくれる会社を選ぶ

オーナーチェンジ物件を紹介してくれるだけでなく、購入後の管理までまとめてお願いできる不動産会社から物件を購入しましょう。

購入後にトラブルが頻発するようなオーナーチェンジ物件であれば、不動産会社もそもそも管理を受けたがらないはずです。

トラブルの問題が少なく、収益不動産としての品質が担保されているからこそ、オーナーチェンジ物件を自信をもって紹介してくれ、管理まで請け負ってくれるはずです。

購入後に万が一トラブルがあったとしても、紹介先が管理まで行ってくれるのであれば安心です。

まとめ

オーナーチェンジ物件は、空室物件と比較して即日家賃が入ってくるメリットの大きな投資です。記事であげた注意点を抑えながら、賢く物件を選びましょう。

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