マンション経営に失敗しないためにも、役立つ資格があれば知りたいですよね。
不動産関連の資格を勉強することで多くの不動産知識を得ることができます。
その結果、より良い投資を行う助けになります。しかし、資格の取得には多くの時間を要します。また、マンション経営を含めた不動産投資を行う上で、サラリーマン大家にとって特別に必要な資格がないことも事実です。
実際に、資格を必要とするほどの知識が必要となるのは「専業大家」を目指す方もしくは不動産業を営もうと考えている方に限られます。
そこで、本記事ではマンション経営に役立つ資格をご紹介すると共に、専業大家を目指す方・サラリーマン大家を目指す方それぞれの勉強法をご紹介します。
ぜひ、本記事を読むことでマンション経営に成功するための勉強法を理解していきましょう。
不動産投資体験談
目次
1.マンション経営に役立つ資格5選
本章では、マンション経営に役立つ資格を5つご紹介します。
資格の取得を通じて不動産知識を得たい方には、どれも役立つ資格です。
1−1.FP(ファイナンシャル・プランニング)技能検定
FP技能検定には1級、2級、3級の3つの等級があります。それぞれの勉強を通して、貯蓄、投資、保険、年金、税金、不動産、相続などについての知識を得ることができます。資格の取得することで長期的かつ総合的な視点で資産設計を行えるようになります。
実際に、収入・支出、資産・負債、保障(内容)などのデータを収集し、現状を分析したうえで、ライフプラン上の目標を達成するための方法が分かるようになります。
〜マンション経営に役立つ点〜
マンション経営を行うための適切な収支計画を立てることができます。
FP技能検定では、自分自身のライフプランから貯蓄、投資、保険、税務、不動産、相続・事業承継等について、適した資産形成の方法を学ぶことができるからです。収支計画を立てる水準まで行くためには2級以上に合格することが望ましいと言えます。
実際、マンション経営を行う際に収入や支出のバランスの見極め、必要な自己資金の計算し、ローンの必要性など必要なお金に関する情報を分析することは重要です。このような収支分析を自分自身で行えるようになります。
〜資格取得のための勉強時間の目安〜
FP技能検定3級:150時間
FP技能検定2級:300時間
FP技能検定1級:600時間
1−2.宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士は、不動産取引の専門家が持つ資格です。
この資格は、不動産の仲介・売買といった不動産の取引業務を行う上で必須の国家資格です。そのため、不動産取引業を行うためには、従業員の5人に1人は宅地建物取引士が必要になります。
宅地建物取引士だけが行える業務は下記の3つです。
・物件に関する重要事項の説明
・重要事項の説明書面への記名・押印
・契約書(37条書面)に記名・押印
〜マンション経営に役立つ点〜
宅地建物取引士資格をとることで、不利な物件に投資しないための目利きができるようになります。宅建の資格の勉強は、不動産取引において法令・税務・権利・土地建物の構造を学ぶことができるため、投資物件を選ぶ際に不利な物件を選ぶことを避けられるようになるからです。また、専門知識を持っていることで、不動産営業マンからもより正確で有効な情報を引き出すこともできます。
〜資格取得のための勉強時間の目安〜
300時間
詳細URL・・・一般財団法人不動産適正取引推進機構RETIO
1−3.マンション管理士
マンション管理士は、マンションの管理組合が抱える悩みに対して指導を行える専門知識を有することを示す国家資格です。
実際に「管理組合」が抱えるお困りを、コンサルタントとして相談に応じ、助言、指導、その他の援助を行うことを業務とします。
マンション管理士の代表的な業務は以下の2つです。
■顧問業務 ■管理委託契約を変更する際のアドバイス業務 |
〜マンション経営に役立つ点〜
資格名の通り、不動産全般の知識に加えてマンション管理の知識を得ることができます。
そのため、管理組合の建物管理が適切に行われているのかを自分の目で見極めることができます。また、適切な提案をすることもできるようになるので、管理会社に対してダイレクトに要望を伝えることができます。
実際に、マンション経営にはマンションの修繕や建て替え、騒音・悪臭・ペット問題などのトラブルが出てきます。重大な破損や古くなって倒壊の恐れのあるマンションをほっておくわけにはいけません。こういったトラブルに少しでも事前に対処して、解決できるようにすることができるのがマンション管理士の役立つところです。
〜資格取得のための勉強時間の目安〜
600時間
1−4.不動産実務検定(通称:大家検定)
不動産実務検定は、健全な経営を実現したい大家さんやこれから不動産投資によって安定した将来を実現したい方のために不動産運用にまつわる実践知識を体系的に網羅した日本初の不動産投資専門資格です。ライフプランニング、不動産投資、満室経営、税金対策、建築、ファイナンス、土地活用コンサルティングなど幅広い知識を学ぶことができます。
・ゼロから大家さんになる方法を学びたい
・今ある空室を満室にして健全経営をしたい
・土地の有効活用をはかりたい
という方にお勧めの資格です。
〜マンション経営に役立つ点〜
通称、大家検定と呼ばれている不動産実務検定の内容は極めて実務的です。
初めての不動産投資から、満室経営、税金対策、土地活用コンサルティングに至るまで不動産運用にかかわる実践知識を体系的に学べる不動産投資専門の資格といえます。
例えば、空き室対策や賃貸経営にまつわる法律知識、賃貸経営で求められる税金対策など大家になるための不動産投資の基礎を学ぶで、より良いマンション経営を行うことができます。
〜資格取得のための勉強時間の目安〜
不動産実務検定2級:100時間
不動産実務検定1級:150時間
1−5.CPM(不動産経営管理士)
CPMは米国における一流の不動産管理者として、知識の育成や能力の向上を目的とした教育プログラムを受講し、試験合格者にだけ与えられる不動産業界最高峰の認定資格です。
CPMの倫理規約は厳格で不動産管理運用における業務標準化をトップレベルで実現しています。そのため、合格することが大変難しい資格です。
実際に取得とのためには、不動産会社での実務経験が必要であり、また、CPM取得者からの推薦状も必要であるため、一般の人には大変難しい資格です。まさに不動産業界の最高のランクの資格と言えます。
CPM資格取得要件
経験 | 条件を満たす物件の不動産管理業務経験が3年以上必要です。 |
申請書 | CPMになるためには申請書を提出する必要があります。 |
推薦 | 3通の推薦状を提出する必要があります。 |
教育 | 必修科目を受講する必要があります。 |
試験 | 倫理・CPM検定試験に合格した後、MPSAを受験するかマネージメントプランを提出し合格する必要があります。 |
〜マンション経営に役立つ点〜
資格の取得を通じて、金融工学やメンテナンス、市場分析といった「いかに物件の価値を高め、投資を最適化するか」ということについて学べます。
具体的には、運用不動産を金融資産としての観点から金融工学的評価計算を行い多方面に渡る投資指数から比較検証を行えるようになります。そして、実際に不動産投資の運用計画書、マネージメントプランを作成することができ、これらを元に運用前、運用途中、将来に渡り不動産価値の最大化を実現させられるようになります。
〜資格取得のための勉強時間の目安〜
600時間以上
詳細URL・・・IREM JAPAN(旧 JREM・国際CPM協会)
2.マンション経営に資格は必要ない
マンション経営を含め不動産投資において、資格を取ることが必須ではないことを理解しておきましょう。なぜなら、不動産投資を始めるにあたり、取得していないといけない特別な資格はないからです。
さらに、資格の取得には膨大な時間を費やす必要があります。
だからこそ、資格を取得するために時間を費やすよりも、投資活動に専念した方が有益な場合があります。不動産投資は入居者からの家賃収入でローンを返済できるなど時間を有効に使うことができる優れた投資です。つまり、膨大な時間を費やして資格取得を目指していて、不動産投資にとりかかるのが遅くなることは本末転倒です。不動産投資本来の目的を見失わないようにしましょう。
実際、資格を必要とするほどの知識が必要となるのは「専業大家」や目指す方もしくは不動産業を営もうと考えている方がほとんどです。
ただし、不動産投資を行う上で一定の知識があることが望ましいのも事実です。
そこで、次章では専業大家を目指す方・サラリーマン大家目指す方、それぞれの勉強法をお伝えします。
3.専業大家・サラリーマン大家 タイプ別の勉強法
マンション経営の勉強を始める前に、自分が目指す大家像を明確にすることで学習効率を上げることができます。つまり、専業大家を目指すのか、サラリーマン大家を目指すのかを決めておくことが重要です。どちらを目指すかで、勉強範囲や勉強法が異なるからです。
もちろん、勉強する際の共通点もあるので、これを含めてそれぞれの勉強法を見ていきましょう。
3-1.専業大家・サラリーマン大家 共通する勉強法
マンション経営の勉強は、以下の方法で行うことができます。
・本
・セミナー
・資格
・管理会社
・不動仲介業者
・不動産投資コミュニティー
・ブログ、HP
・動画サイト(You Tubeなど)
この中でも、専業大家・サラリーマン大家に共通する勉強法としてお勧めするのが、本とセミナーを活用した勉強です。なぜなら、本とセミナーには、その業界で成功している方のノウハウがまとまっているからです。
そこで、効率的にマンション経営の勉強をしようと考えるならば、まずは本を読んである程度の知識をつけましょう。その上で、セミナーに参加して知識を得るとともに、疑問点があれば積極的に質問していきましょう。
本は、『《5冊厳選》不動産投資を始めるあなたが絶対読んでおくべき本』でご紹介している下記の5冊から読むことをお勧めします。
・金持ち父さん貧乏父さん
・不動産投資1年目の教科書
・低金利時代の不動産投資で成功する人、失敗する人
・2時間で丸わかり 不動産の税金の基本を学ぶ
・金持ち大家さん」になる! アパ・マン満室経営術
セミナーは、『知らぬばかりに自己破産!?不動産投資セミナーで失敗しないための5つのポイント』を参考に適切なセミナーを選び、勉強に役立ててください。
3-2.専業大家を目指す方の勉強法
専業大家を目指す方は、本とセミナーから学ぶことに加え、以下の勉強にも取り組みましょう。
①物件調査
とにかく物件調査を行うことで、実践的な学びを得ることができます。また、多くの不動産業者の方とのネットワークを広げることができます。まずは、不動産投資物件のポータルサイトで見つけた物件から問い合わせ、多くの現地調査を行いましょう。
②資格
専業大家を目指す場合は、投資物件の「管理機能」を自分で持っていることが望ましいです。その上で、より深い知識を得るために資格の取得を通じて、多くの知識を得ることも有効な手段になります。ただし、あくまでで資格が目的にならないように気をつけて、勉強を行なっていきましょう。
③不動産投資コミュニティー
コミュニティーには、様々なバックグラウンドを持った不動産投資家が集まります。主婦やOL、公務員、経営者方々など、年齢も20代から60代まで幅広い方が参加しています。
その人達がこれまで不動産投資で失敗したことなどの経験談を聞いたり、より融資を受けやすい銀行を教えてもらうなど、コミュニティーでから有益な情報を得ることも大きな学びにつながりますので、活用していきましょう。
3-3.サラリーマン大家を目指す方の勉強法
サラリーマン大家を目指す方は、基本的には本とセミナーからの学びを中心にし、それ以外の時間は、賃貸管理会社や不動産仲介業者とのコミュニケーションを積極的にとることに努めましょう。
なぜなら、サラリーマン大家には、本業の仕事が別であるため、専業大家と比べて他の勉強に割くほどの時間の確保が難しいからです。そのため、いかに有益な不動産業者を選択し、不動産投資を行うかが重要になります。
サラリーマン大家として成功するために、不動産業者と積極的にコミュニケーションをとり、自分にとってより良い不動産業者を選ぶようにしましょう。
4.まとめ
マンション経営に、特別必要な資格はありません。
しかし、資格の取得を通じてより多くの不動産投資の知識を得ることができるのも事実です。
もし、専業大家を目指している方は、本記事で取り上げた資格の取得をすることでより良い不動産投資家になるための知識を得ることができます。ただし、資格を目的としないことを忘れないでください。不動産投資本来の目的を見失わないようにしましょう。
もし、サラリーマン大家を目指している方は、自分にとってより良い不動産業者を見つけるための努力に多くの時間を割きましょう。
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