投資初心者にとって、世の中にはたくさんの投資商品があふれ、いったいどんな投資先を選んでよいかわかりませんよね。
何となく他の投資家の成功談にあこがれて初心者が安易に手を出してしまうと、取り返しのつかない失敗を招きかねません。投資初心者に必要なのは、投資で失敗せずに、堅実に資産を増やしていくための知識とノウハウです。
そこで、この記事ではまったくの投資初心者がいちから投資をはじめて、着実に資産を増やしていくための方法をあきらかにしていきます。
この記事を読めば、投資初心者も安心して投資を行い、投資利益を手に入れることができるはずです。投資初心者はまずこの記事を読むことからはじめましょう。
不動産投資体験談
目次
1.投資商品のリスクとリターンの全体像を把握する
投資初心者が投資で利益をあげるためには、まず世の中にどのような投資商品があり、
それぞれの商品がどの程度のリスクとリターンがあるのかを把握することが欠かせません。
投資商品ごとのリターンとリスクをまとめましたので、まずは投資商品の全体像をつかんでおきましょう。
2. 投資初心者が絶対に手を出してはいけない投資先
投資初心者が投資先を選ぶ際に、必要なのは儲かる投資先を選ぶことではありません。
まずやるべきことは、投資初心者にはコントロールできないほどリスクの大きい投資先を避けることです。
はじめて投資を経験する投資初心者が、絶対に手を出してはいけない投資先は次の3つです。
2-1 FX(外国為替証拠金)取引
FX取引とは、円、ドル、ユーロなどの通貨を売買することによって利益を得る取引のことです。 FX取引の特徴としてレバレッジをかけることで、手持ち資金の何倍ものお金を運用することができます。
レバレッジとは、
他人のお金を利用して、自己資金以上の取引を行うこと。テコの原理とも呼ばれる。
FX取引はレバレッジを効かせることができ、少額の自己資金でも多額の利益を出すことも可能です。その一方で、損をした場合は、レバレッジをかけた分だけ大きな損失を被ることになります。
投資初心者にとっては、過度にレバレッジを効かせたFX取引は行ってはいけません。
投資で利益をあげるどころか、負担しきれないほどの損失を被る可能性があります。
“FX取引が投資初心者に向かない理由”
- ハイレバレッジで利益も大きくなるが、損失の拡大も加速する。
- 為替相場の見極めはプロでも困難。投資初心者が勝ち続けるには難しい。
- 投資判断をするための情報収集・分析は投資初心者には大きな負担となる。
2-2 先物取引
先物取引とは、金、エネルギー資源、農産物などの商品を、将来のある一定時期に一定価格で売買する権利を取引するものです。
たとえば、いまより将来の商品価格が上がっていると予想すれば、「現在の価格で買う権利」に投資します。一方、将来は価格が下がりそうだとすれば「現在の価格で売る権利」に投資します。
この先物取引もレバレッジを効かせることができ、少額の資金でも多額の商品を売買することができます。これにより利益も大きく膨らみますが、損失が出たときには、損失の拡大も加速します。
さらに、取引の終了期間も前もって定められており、利益や損失の有無に関わらず、取引を確定する必要があります。
“先物取引が投資初心者に向かない理由”
- ハイレバレッジの取引で損失も拡大する
- 株式市場に比べて先物取引市場はプレイヤーが少なく、値動きが大きい
- 先物取引自体に関する投資情報が少なく、意思決定が難しい
2-3 地方郊外の1棟アパート経営
地方や郊外の1棟アパート経営に投資初心者は手を出してはいけません。
地方や郊外では確かに不動産価格が安く、それによって計算される投資利回りも高くなるので、一見魅力的です。
投資利回りとは
- 投資額に対して、どれくらいの年間利益があがるの、その投資効率を表した数字です。
- たとえば、100万円を投資して、20万円の利益があがったのなら、その投資の利回りは20%になります。
しかし、賃貸需要がない土地では購入時は満室でも次第に空室が目立ち始め、家賃も大きく下落します。
いざ売却しようとしても、賃貸需要のない老朽化したアパートは売るに売れません。しかも、日本はすでに人口減少時代に突入しており、地方や郊外はその傾向が堅調です。
高い利回りに目を奪われて投資をしてしまうと、借金だけが後に残される結果になります。
“地方郊外の1棟アパートが投資初心者に向かない理由”
- 多額の借金を抱えることになる
- 将来の空室リスクが大きい
- 換金性が低く、売るに売れない
- 売却できたとしても、ローンが残ることもある。
2-4 投資初心者はレバレッジを効かせすぎるな!
投資初心者は過度なレバレッジを利用した投資商品に手を出してはいけません。
若葉マークのドライバーがF1に出るようなものです。しかも、まわりは百戦錬磨のドライバー(投資家)ばかりです。クラッシュするのは目に見えています。
FX取引でレバレッジを利用した場合、自己資金以上の損失が出た場合には、
強制的にロスカットされてしまいます。先物取引も同様で、予想した相場から外れて含み損が出た場合、追加で証拠金をねん出できなければ証拠金が強制決済されて、損失が確定します。
一方で、不動産投資のレバレッジの場合、購入した不動産価格が半分になったとしても、強制的に決済されることはありません。
しかし、レバレッジを利用している対価として支払う利息は、毎月支払う必要があります。
そのため、地方の1棟アパートが空室で家賃が満足に入ってこなくなるとローン返済が苦しくなります。ローンが返済できなければ、不動産を売却してローンを返済する必要があり、売却してもなおローンが残ることもあり得ます。
3.業者にカモられないために投資初心者が抑えておきたい5つのルール
3-1 楽に儲かる話・うまい話はない
世の中に出回っている健全な投資商品で濡れ手に粟の儲かる投資、うまい投資はありません。投資商品のリスクとリターンは相関関係にあります。
リターンの大きい投資商品はリスクも大きく、リターンが少なければリスクも少なくなります。リターンが大きいのにリスクが少ないと投資話は大変危険です。
短期間で生活を一変させるような投資先はありません。
コツコツ利益を積み上げるほうが、最終的に大きく投資利益を得ることにつながります。
3-2 アドバイザーの利害関係を知っておく
投資のアドバイスをくれる人、投資商品を販売する人の利害関係を押さえておきましょう。
タダで有意義な情報を教えてくれるひとはいません。情報提供と引き換えにコンサルティング料をとるのか、紹介する投資商品から手数料を取るのか、その両方なのか?
ただ、アドバイザーや業者が手数料を取ること自体は悪くはありません。こうした人たちの誘導トークに惑わされないためにも、アドバイザーの利害を押さえておくことが大切です。
3-3 広告表現、セールトークを鵜呑みにしない
投資商品を告知する広告表現やセールストークを鵜呑みにするのは危険です。
広告はあくまでも投資商品を販売する会社が、宣伝を目的に掲載しているものです。なかには事実ではありますが、誤解を招くような表現をしている広告を目にします。
ここで広告表現に騙されないためのちょっとしたコツをまとめました。
都合のよい期間の成績を見せていないか
運用成績が右肩上がりであったとしても、運用成績の良い期間を切り取って見せているかもしれません。また、特異な要因があり上昇があった期間だけを見せていることもかんがえられます。
一期間の運用成績が良いからと言って、将来の利益が保証されているわけではありません。表示されている運用期間がどの時点から計測されているかも確認しましょう。
経費、手数料を差し引いた後の収益性を確認する
高い投資利回りであったとしても、販売手数料や投資用品を運用するためのランニングコストを差し引くと収益性が見劣りする商品もあります。
たとえば、大手銀行で販売される投資信託では販売手数料が取られるものが大半です。販売時に数%も販売手数料が取られます。
普通預金の金利が0.04%程度のことを考えれば、100倍もの金額が取られていることになります。
再現性はあるのか
一般投資家の投資成功体験をまとめた書籍やブログが人気を集めていますが、紹介されている投資手法をいま実践したとしても、同じように利益をあげられるかどうかはわかりません。
投資の成功が、その人自身の属性や能力に依存するものなのか、時代にマッチしていたのかよく見極めましょう。
投資成功体験を見極めるコツは、成功体験のなかからいつの時代も変わらない法則を見出そうとする姿勢です。
契約の解除や換金はしやすいのか
投資を始めるときだけでなく、投資を終わらせるときの条件も必ず確認しておきましょう。
たとえば、外貨預金の場合、高金利をうたって預金を集めている割に、日本円に換金する際の手数料が高額です。為替相場が変わらなければ、元本割れするケースが大半です。
「売上NO.1、売り上げランキング、有名人のオススメ」に惑わされない
投資商品がどれだけ売れていても、また有名人から勧められたとしても、それだけで投資利益が保証されているわけではありません。
投資初心者ほど、まわりに大多数の意見や有名投資家の意見に影響されやすい傾向があるので、あくまでも参考にとどめておきましょう。
むしろなぜそれだけ選ばれているのか、推薦されているのか、その理由を分析するほうが重要です。
“毎月分配型投資信託の落とし穴”
投資信託のうち毎月分配金が受け取れる商品が人気を集めています。毎月分配型投資信託でも、利益を分配しているものであれば問題ありませんが、なかには積み立てたお金を取り崩して分配しているものもあります。資産を食いつぶしている状態です。いくら毎月お金が振り込まれたとしても、こうした投資信託は資産運用には不向きです。
3-4 究極の質問「あなたはその商品に投資していますか?」
投資商品を勧めてくれる人には、実際にその人自身が投資をしているのか確認してみましょう。本当に自信があってすすめているのであれば、投資をしているはずです。
特別な事情がなく投資をしないのであれば、その投資商品に手を出すのはやめましょう。究極の質問は、投資初心者が気軽に行える最強の自己防衛策です。
3-5 あなた以上にあなたのお金を考えてくれる人はいない
最終的にあなた以上に、真剣になってあなたのお金について考えてくれる人は世の中に存在しません。いくら親身になってアドバイスをしてくれるパートナーがいたとしても、リスクを肩代わりしてくれるはずもありません。
アドバイスをうのみにするのではなく、最終的には自分自身が納得できた投資商品に投資をしましょう。困難で面倒な意思決定を他人まかせにしていると、他人にコントロールされるだけで終わってしまいます。
4.初心者が投資先を選ぶ際のポイント
さて、いよいよここからは投資初心者が投資先を選ぶ際のポイントを確認していきます。
4-1 少額ではじめられること
お金は3つの種類に分類します。ひとつが、生活費として使うお金、もうひとつが、将来のために備えるお金、最後が資産運用のために使うお金です。
毎月の給料のなかから、生活費と将来のためのお金を差し引いたお金が資産運用のために使うお金です。
すべてのお金が投資に使えるわけではないので、まずはこの資産運用のためのお金で始められる少額の投資商品からはじめましょう。
お金を色分けしておけば、万が一資産運用で失敗してしまっても、生活が脅かされることはありません。
4-2 リターンを重視しないこと
リターンが高い商品ほど、リスクも高くなります。これは投資の原則です。投資商品を選ぶ基準としてリターンである投資利回りを目安にするのは良いのですが、これを絶対の指針として運用すると、おもわぬリスクを負うことになります。特に投資初心者ほど、先輩投資家の成功体験にあこがれてリターンが大きく、リスクの高い投資を行いがちです。リスクも十分考慮しましょう。
4-3 投資を終わらせやすい商品であること
投資取引が終わらせやすいのか、また投資商品の売却しやさも投資初心者にとっては重要な項目です。
たとえば、早期に解約してしまうと元本を大きく割り込んでしまうような投資商品、売りたくても買い手がつかないような不動産、解約時に違約金や手数料がかかるものなど、解約条件もしっかり確認しておきましょう。
損失が発生した時に、速やかに投資を手じまいするためにも、投資の終わらせやすさも重要なポイントです。
“投資初心者が投資商品を選ぶ3つのポイント”
- 少額
- 低リスク
- 換金性
5. 投資初心者だったらまずインデックス型投資信託から検討する
少額、低リスク、換金性の3つの条件をそろえた商品がインデックス運用型の投資信託です。
5-1 投資信託
投資信託とは、資産運用のプロが投資家から集めた資金をもとに、運用を行う投資です。そして、運用によって利益が出た場合は、投資金額に応じて投資家に利益を分配します。
投資初心者にとっては、自分自身で株式の銘柄を選択し、売買して利益をあげる必要がないので、投資の知識がなくても安心です。
投資信託の種類
投資信託には運用のスタイルによって「アクティブファンド」と「インデックスファンド」の2種類があります。
そのうち、投資初心者におすすめなのはインデックスファンドです。
インデックスファンド
インデックスファンドとは、日経平均株価やTOPIXなどの基準値の動きと連動するように運用するファンドをいいます。
たとえば、TOPIXが3%上昇するなら、インデックスファンドも同じように3%上昇することになる。
アクティブファンド
一方、アクティブファンドは、日経平均株価やTOPIXなどの基準値を上回るパフォーマンスを目指すファンドのことをいいます。
投資利益は、運用担当者の力量に左右され、基準値を上回る成績を出せるとは限りません。さらに、運用に必要な手数料もインデックスファンドに比べて高額になります。
日経平均株価とは
- 東証一部に上場企業のうち、225銘柄の株価の平均値。日経平均株価の算定に用いられる銘柄は定期的に入れ替えが行われます。
TOPIX(東証株価指数)とは
- 東証一部に上場する全銘柄の株価を指数化した数値。東証一部に上場する全銘柄の合計時価総額を、基準時点(1968年1月4日)の時価総額で割って算出します。
メリット
- 少額でも投資をはじめることができる。株式投資の場合、銘柄によっては100万円以上の資金が必要だが、投資信託の場合は少額の資金からでもOK。
- 投資対象は国内外の株式や債券など幅広く、少額の投資資金でも分散投資ができる。
- いざというとき市場が確立されているので換金しやすい。
デメリット
- 分散投資ができるといっても、市場全体が落ち込むような時期には、大きな損失が発生する。
- 売買手数料のほかに資産の運用コストである信託報酬が必要な投資信託もある。
6.投資に慣れたら不動産投資がおすすめ
インデックス型の投資信託は投資初心者に向いている投資商品ですが、これだけでは投資利益を増やしていくことはできません。
投資利益を増やしていくためには、リスクをとって高いリターンの取れる投資先を選ぶことが欠かせません。ミドルリスク・ミドルリターンの投資群のなかで、リスクをコントロールしながら、安定して収益をあげられる投資先が不動産投資です。。
6-1 立地を選べば不動産投資は無理なく利益をあげられる
不動産投資には、投資するエリア、投資する物件の種類によってリスクもリターンも異なります。投資初心者が次のステップとして、不動産投資をはじめるのであれば、次のポイントをまもって投資をすれば安定した収入を得ることができるはずです。
- 賃貸需要の旺盛な大都市(なかでも東京23区)
- 価格が安く、投資利回りが高い中古物件
- 地震に強い新耐震法の物件(昭和56年以降)
- リフォーム費用が安く、空室期間の短いワンルームタイプのマンション
- 空室が発生した時にすぐに次の入居者を決めてくれる賃貸管理会社
6-2 不動産投資のメリット
ここで不動産投資のメリットをまとめました。不動産投資の特徴をよく理解しておきましょう。
- 毎月家賃収入という形で利益が確定する
- ローンを利用できるので少額の自己資金ではじめられる
- ローンには団体信用生命保険がつくので、万が一のときには生命保険の代わりになる
- 家賃収入はローンの返済にあてることができるので、他人の力をつかって資産を増やせる
- 実物資産なのでインフレにも強い
不動産投資による利益の上げ方は「サラリーマンが不動産投資で毎月38万円の不労所得を得る具体的なノウハウ」で確認しましょう。
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