収益物件とは、他人に物件を貸すことで、家賃収入を得ることが出来る物件のことを言います。
仮に、あなたが住んでいる自宅も、家賃を払って住んでいるとしたら、それは誰かの収益物件ということです。とはいえ、収益物件の仕組みや種類は、いくつもあります。では、どんな物件が収益物件としてふさわしいのか。
詳しく見ていきましょう。
不動産投資体験談
目次
1.収益物件の仕組み
収益物件とは、文字通り、家賃という収益を産んでくれる物件のことです。
例えば、あなたが住んでいる自宅は、自宅である以上、何も収益を産まないため収益物件ではありません。でも自宅を貸し出すことで家賃収入が得られるようになれば、それは収益物件となります。
2.2つの収益(インカムゲイン・キャピタルゲイン)
収益物件を貸し出して、家賃収入を得ることを「インカムゲイン」といい、売却して売却益を得ることを「キャピタルゲイン」といいます。
現在の不動産市況で、キャピタルゲインを狙って収益物件を購入することは、危険が伴います。
およそ20年前のバブルの頃と違い、物件を買えば値上がりする時代ではありません。むしろ、築年数が経過するにつれ物件の価格は、下落して行くと考えるほうが自然です。
購入時、よほど割安な物件は見つけなければ、キャピタルゲインを得ることはできません。運良く割安な物件を見つけることができたとしても、すぐに購入してはいけません。
そうした物件のなかには、修繕積立金がたまっていない、管理組合が機能していないといった危険な物件もあったりします。相場よりも安いということは、何かしらの理由があります。
収益物件で収益を上げるためには、キャピタルゲインで考えましょう。
3.収益物件のリスク
では、もう少し深く、なぜ家賃という収益が生まれるのか。収益物件のリスクと合わせて見ていきましょう。
マイホーム用に中古の物件を探すなら、すぐにでも住み始めることができる『空室』物件が好まれます。
しかし、収益物件を探す場合は、反対に入居者がついている物件が人気です。
3-1.すでに入居者がいる物件(オーナーチェンジ物件)
はじめから入居者が付いている物件を購入すれば、購入した日からあなたは日割り家賃を手にすることができます。こうした、入居者が付いている物件を「オーナーチェンジ物件」といいます。
メリットの大きいオーナーチェンジ物件ですが、物件を選ぶ際、注意が必要です。
入居中の物件は、室内を確認することができません。直接、見ることができるのは建物の外観と共用部までです。
その分、利回りが重要な判断材料になります。利回りは、年間家賃収入を購入価格で割って計算します。
利回り=年間家賃収入÷購入価格×100
この利回りの数字を見るとき、合わせて注意しなればならいのが、『今の入居者は、いつから住んでいるか』という点です。
例えば、新築当初から同じ入居者が住んでいて、もう10年以上も同じ家賃を払っているとします。同じ条件で入居者が住み続けてくれる保証はありません。更新のタイミングで家賃の値下げ交渉があるかもしれません。仮に退去してしまった場合、10年間も高止まりしていた家賃の値下げは避けられないでしょう。
収益物件を探す際は、あらかじめ周辺相場の家賃を調べて、収支計画を立てるようにしましょう。
3-2.まだ誰も住んでいない物件(空室物件)
空室の収益物件を購入するということは、きちんと室内を確認してから、判断することができます。
ローンを利用して購入した場合、入居者がいなければ家賃収入は入ってこないので、自分でローンを返していかなればなりません。入居者が見つかるまで、毎月収支のマイナスが続くこともあります。
4.収益物件の種類
収益物件は「住宅系」「オフィス系」「物流系」の3つに分けられます。
それぞれの違いは入居者です。入居者によって物件を借りる目的が違ってきます。
①個人の入居者…住まいとしての利用
- 住宅系…賃貸マンション、アパート、戸建
②法人の入居者…オフィス系や物流系は職場として利用
- オフィス系…事務所、店舗
- 物流系…倉庫
4-1個人の入居者が住む収益物件の特徴
収益物件のなかでも、一番メジャーなのが、住宅系です。
さらに、住宅系のなかでも「ワンルーム」と「ファミリータイプ」で、入居者の傾向は変わってきます。
ワンルームの入居者は単身者です。単身者がお部屋を選ぶ際は、勤務先や学校が近く、最寄駅からの距離が近い物件が好まれます。
一方、ファミリー層は最寄駅からの距離よりも、静かな住環境を求める傾向があります。
最寄り駅からの距離が遠くても、物件周辺に公園やスーパーがあるなど、住環境がよければ、十分に収益物件として通用します。
4-2法人の入居者が住む収益物件の特徴
企業が職場や店舗として利用する法人契約です。
居住用の住宅であれば2階以上が好まれますが、店舗であれば、人通りの多い路面に面した1階が好まれます。電車よりも車での交通アクセスを重要するのが、物流の拠点となる倉庫の特徴です。オフィスとしての法人契約は景気の影響を受けやすいため、景気が悪化すれば空室が増える傾向があります。
どんな収益物件を選ぶかによって、入居者は違ってきます。あらかじめ収益物件を選ぶ際、参考にしてください。
5.収益物件の探し方
収益物件の探し方は大きく2つの方法があります。インターネットを使って自分で探す方法と不動産会社に探してもらう方法です。
5-1インターネットを使って自分で探す
賃貸のお部屋探しと同じように、収益物件を扱った専門のポータルサイトがあります。収益物件のポータルサイトとして次の3つが最大のメディアです。
①楽待
・掲載物件数 35,483 件(2014年10月現在)
(特徴)
収益物件数No.1 国内最大規模の収益物件情報サイトです。
不動産や物件に関するコラムも多数掲載している。
②健美屋
・掲載物件数 19,098件(2014年10月現在)
(特徴)
月間30万人の方が来場する国内最大級の不動産投資専門サイトです。
全国の投資用物件・収益物件をはじめ、著名な不動産投資家によるコラムやブログ、
不動産投資について学べるセミナーも掲載。
③不動産投資★連合隊
・掲載物件数 8,626件(2014年10月現在)
(特徴)
「毎朝お客様の手元に届く有力情報誌」をイメージして構成されたトップページには、
たくさんの収益物件が掲載されている。
5-2不動産会社に探してもらう
不動産会社は、インターネットに掲載されている仲介物件とは異なり、一般には出回っていない不動産会社だけが取り扱う非公開もあります。
物件を紹介してもらう方法は「仲介」と「売主」の2つの方式があります。
それぞれを詳しく方法は「不動産投資!コンマ1%でも多く利益を出せる物件の見極め方と探し方」http://incomlab.jp/investment-real-estate-60で紹介しています。
6.収益物件の購入手順
お目当ての収益物件が見つかってとしても、購入できなれば、これまでの労力が無駄になってしまいます。収益物件を購入するまでの流れとともに、必要な書類や経費について把握しておきましょう。
まとめ
収益物件は自宅と違い入居者目線で探すことが重要です。
入居者が住みたいと思えるような物件の条件は、1位が「手頃な家賃」、2位は「立地」です。豪華な間取りや設備は、後回しです。
自分が住む基準で選んでいては、安定した家賃収入を見込むことはできません。
ぜひ、収益物件を選ぶ際に参考にしてください。
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