「不動産投資を考えているけれど、どの本で勉強していいかわからない・・・。」
不動産投資初心者で、実務経験がない場合、良質な本を見つけるのは困難です。そこで今回は、不動産会社で働いていた筆者が、効率良く不動産投資の知識を得ることができ、実務に直結する本を紹介していきます。
不動産投資体験談
目次
不動産投資の本を読んでおくメリット
不動産投資には事前に理解しておくべき様々な経営や不動産の知識があります。答えのない世界ですが、先人達の経験を吸収しておくことは安心材料のひとつになります。
失敗のリスクを抑えられる
不動産投資で失敗する人の中には、なんの知識もなく、いきなり投資物件を買ってしまう人が一定数います。
また、「もともと所有している土地に投資マンションを建てたものの、うまく運用できなかった」というケースもあります。
共通しているのは、知識を身に付けずに勢いだけではじめてしまったことです。
多少の勢いがないと始められないという側面もあるのは事実なのですが、自分の納得できる形で不動産投資を始められるように、勉強は必須です。
不動産投資の本を読めば、その失敗のリスクを最小限に抑えることができます。
成功する確率が上がる
不動産投資の本を読むことで、基礎的な知識や先人の知恵を取り込むことができます。
それは、失敗するリスクを最小限に抑えるだけではなく、ポイントを上手く押さえれば成功する確率を上げることにもつながります。
資産運用の知識が身につく
不動産投資の本を読むことによって、他の投資にも知識を転用できます。
たとえば、「利回り」や「税金」などに対する考え方や知識です。
こうした情報は、不動産以外の投資にも使える汎用性の高い知識です。
サラリーマンを長くしていて、副業として不動産投資を始めようとする場合などには、税金などの知識が乏しいことも大いに考えられます。
不動産投資の本おすすめ6選
具体的な書籍をここからは紹介していきます。
金持ち父さん貧乏父さん
不動産投資をする前に、お金についての基礎的な知識を身につけておくことは不可欠です。
そこでおすすめなのが本書。世界中でベストセラーになっている作品です。
大きなテーマはタイトルからも連想されるように「お金持ちになるための方法」で、不動産投資についても触れています。
不動産投資に興味を持つということは、ほぼ間違いなく資産運用にも興味がある人が多いです。そういった方に必読の1冊です。
低金利時代の不動産投資で成功する人、失敗する人
不動産業界歴30年の著者が、不動産投資のリスクや、ローンとの正しい付き合い方を解説した作品です。
投資対象は、東京23区の駅徒歩10分圏内の中古マンションという値下がりしにくいエリアを対象にしています。
不動産の低金利の今借金しても大丈夫なのか?頭金ゼロのリスクとは?
などといった悩みから「出口戦略」についても触れています。
将来の不動産市況や老後が心配という方にもおすすめの1冊です。
やってはいけない不動産投資
不動産投資の本は、「おすすめの投資手法」などノウハウ系の内容が多いのですが、本書はまったく別の切り口です。
「不動産投資に失敗しないためにはどうすればいいか」という部分にフォーカスしています。
金融機関や不動産会社の中には、「悪徳業者」が混じっています。
そういった業者の手口について学んでおくことで、詐欺にあったり、「不良物件」を掴まされるのを防ぐことにつながります。
世界一やさしい不動産投資の教科書
「不動産投資のバイブル」と呼ぶ人もいる名著です。
はじめて不動産投資をする人が、どういったステップを踏んで大家としての実績を積んでいけばいいかが解説されています。
細かい手続きの流れや、物件を運営していく中でのポイントも解説されているので、長い期間に渡り重宝する内容となっています。
図や表もうまく使われているので、「文字がちょっと苦手」という人にも読みやすい構成です。
知りたいことが全部わかる!不動産投資の教科書
タイトルは不動産投資とありますが、内容は管理側や売る側の業務についてがメインです。
たとえば、水道調査の方法や公図の見方なども含んでいます。
一見、不動産投資には関係ないかもしれませんが、不動産投資家の中にはこういった知識がある人もいますし、良い物件がどうか見極めるためにも知っておいて損はありません。
不動産の基礎知識を身に付け、実際に購入物件を検討するときは、本書を片手に調べてみてはいかがでしょうか。
初心者から経験者まですべての段階で差がつく! 不動産投資最強の教科書
不動産投資は、経験によって、必要な知識が異なります。
そういった知識を体系的に解説しているのが本書です。
初心者には初心者の、上級者には上級者の知識が必要になってきます。
自分がどういった知識を身に付けていけばいいのかの指標にもなります。
なお、本書では地方RC中古1棟を専門にされてる著者によって書かれていますが、それ以外の物件を投資する際にも応用できる内容となっています。一読の価値ありの一冊です。
不動産投資のマンガおすすめ3選
書籍ではなく、漫画で気軽に読みたい人にはこちらがおすすめです。
恐る恐るの不動産投資
本書は不動産投資の知識だけではなく、実際に物件を購入した人たちの経緯や状況といったものが細かく書かれています。
不動産投資の本では、用語や仕組みの解説など、知識的な内容がメインにしているものが多いです。
一方、本書では物件購入後にどういったことに気を付ければいいのか、よりリアルに知ることができます。不動産投資初心者だけではなく、「不動産投資知識はひと通りあるものの、まだ行動には移していない」という方にとっても役立つ内容となってます。
正直不動産
不動産業界に対してあまりよくないイメージを抱いている人もいるのではないでしょうか?
それは、一部の悪徳業者が不正をしていることが原因にあります。
一般の人が不動産業界の裏事情を知る機会はなかなかありませんが、本書を読むことによって業界のグレーな手法を詳しく知ることができます。
「自分には関係ない」と思っているほど要注意で、ひと通り知識を身に付けておくだけでも、リスクを大きく下げることができます。
不動産業者側に偏った情報だけではなく、本書のように第三者の視点で書かれた情報を知っておくことも必要です。
サラリーマン大家さん入門
「サラリーマンをしながら不動産投資をしたい」という人は特に読んで頂きたいのが本書です。
著者自身がサラリーマン大家の経験があり、その実体験をもとにした内容です。
資金がない状態から、どういったプロセスで不動産投資を進めていけばいいかがわかるので、投資初心者にはとくに取っつきやすいでしょう。
不動産投資の本を選ぶ際の注意点
上記の本以外にも大量の書籍が存在します。最後にその中から不動産投資勉強本を選ぶ際の注意点をお伝えします。
古すぎる作品
情報が古い作品は、不動産の法律や税金などの情報が間違っている可能性があります。
不動産投資をする上で、誤ったデータを知識として得た場合に影響が出てくる可能性があります。
古い作品の場合でも改訂版ならまだ情報が古いといったことは避けられますが、それでも古い情報と認識した上で読んでいった方が良いでしょう。
売り込みばかりの内容
不動産投資の本の中には、不動産会社や銀行など、業界にいる人が出版しているものもあります。
その中には、自分達の業界にとって都合の良い内容しか書いてない作品もあります。
やたらとセミナーの紹介をしたり、自社商品の紹介をしているような内容の場合は注意が必要です。
1,2冊しか不動産投資の本を読んだことがない人には判断が難しいので、最低でも3,4冊以上の本を読んで、客観的に判断していくことが必要です。
具体的な数字がない
本の内容を説明する上で、具体的な数字や統計がない場合は注意です。
たとえば、利回りシミュレーション・経費の内訳・物件情報などです。
古い情報や、部分的にしか情報がない場合も、正確な情報ではないので注意しましょう。
不動産投資の勉強をはじめたばかりの頃は、情報が正しいかわかりにくいですが、あまりにも誇張されていたり、都合良く見える情報が判断の目安となります。
不動産投資の本を読んだら
不動産投資の本をひと通り読んだら、もう少し実用的な情報も集めてみましょう。
たとえば、
・物件概要書を調べる
・不動産会社に資料請求する
・不動産投資セミナーに参加する
といったような方法で情報を集めることができます。
ただ、資料請求やセミナーをすることで、いままで学んだ知識とは違う部分もあります。
それは、不動産会社の資料は宣伝用に作られているため、誇張されていることがあるからです。
そういった場合は、情報を鵜呑みにせず、あらためて自分で調べる癖をつけましょう。
まとめ
不動産投資の知識を身に付けるのには、本は非常に重要なツールです。
不動産投資は「ここまで知識をつけたら成功する」というのはありませんが、少しでも知識を身に付けておくことが、失敗を防ぐことにつながります。
本の値段は、失敗するリスクを考えたら大変に安いものです。
知識の投資には出し惜しみをせず学んでいきましょう。